「各社のコンテンツを利用した新たな協業機会の創出を可能にするため、本件紛争を早期に解決すべき」との理由で。
スクウェア・エニックスは8月26日、同社の出版物であるマンガ『ハイスコアガール』(押切蓮介)をめぐってSNKプレイモアとの間で争われていた一連の紛争で和解成立を発表した。
両社およびSNKプレイモアの大株主であるLedo Millenniumの間で「各社のコンテンツを利用した新たな協業機会の創出を可能にするため、本件紛争を早期に解決すべき」との合意に至ったためとし、8月24日付でSNKプレイモアが刑事告訴についての告訴取消書を大阪地方検察庁に提出し、同庁に受理された。
これは、「ハイスコアガール」の作中に描かれたSNKプレイモアが保有するゲーム作品のキャラクターなどが無断で使用されたものだとして、2014年5月26日付でスクウェア・エニックスを刑事告訴したことに始まる。その後、同年10月8日付でスクウェア・エニックス側が著作権の侵害はなかったとする確認を求める訴訟を大阪地方裁判所に提起、さらにその訴訟に対する反訴として、SNKプレイモアが2015年3月16日付で「ハイスコアガール」の出版差し止めを求める訴訟を提起していた。これにより、スクウェア・エニックスは紙のコミックスを自主回収し、電子版の販売も停止していた。
今回の和解成立により、スクウェア・エニックスとSNKプレイモアはそれぞれ告訴を取り消し、「ハイスコアガール」の出版および販売を再開することが決定した。なお、現在(8月26日午後5時)のところKindleストアでは電子版の販売再開は行われていない。
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