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10人いれば3人は雑誌を読まない現代――マイボイスコムの調査レポートから
マイボイスコムが発表た「雑誌に関するアンケート調査結果」によると、雑誌という存在が徐々に支持を失っているように見える。
マイボイスコムは7月27日、「雑誌に関するアンケート調査結果」を発表した。7月1日から5日にかけて実施したインターネット調査のレポートで、有効回答数は1万2124人。男女比はほぼ1対1。
同調査で「雑誌を読む」と答えたのは全体の70.8%。これは3年前の調査から減少している。特に、「雑誌を読まない」と答えた層が前回調査から増加しており、全体の約30%を占めるに至っている。1カ月当たりの雑誌閲覧数は「2〜3冊くらい」がボリュームゾーンで、全体の約30%。年代別では、男性が20〜40代、女性が10代および20代で雑誌を閲覧する傾向が高いとしている。
実際に雑誌を購入する層は2006年の調査から減少し続けており、二人に一人は雑誌を買わないと回答、さらに、購入する場合でも1カ月に1冊程度というのがボリュームゾーンとなっている。
こうした雑誌不況の中、売れているジャンルは「女性ファッション誌」。同調査では定期購読に関する質問項目も用意されており、雑誌購入者のうち、直近1年間で定期購読している雑誌があると回答したのは59.4%だった。「少年・少女コミック誌」「女性ファッション誌」「ビジネス・実用雑誌」などの定期購読率が高い。こうした結果は、付録付き雑誌が一定の成果を上げたのだと考えられる。
ちなみに、電子雑誌の利用率は全体の2.8%と奮わないが、男性や20代では、利用経験・意向が高くなっているという。
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