パピレスがEPUBをサポート、まずは「電子貸本Renta!」から
パピレスは、小説や実用書などの文字作品に関してEPUB形式の採用を決めた。8月30日から「電子貸本Renta!」で取り扱っている文字作品を順次EPUB形式で配信する。
パピレスは8月26日、小説や実用書などの文字作品(いわゆる活字物)に関してEPUB形式の採用を決めたと発表した。この発表に基づき、8月30日から「電子貸本Renta!」で取り扱っている文字作品を順次EPUB形式で配信する。同社によると、国内総合電子書籍販売サイトでEPUB形式をサポートしたのはこれが初。
電子貸本Renta!は、サーバ上の画像化されたコンテンツをストリーミングで配信する提供形態を採っており、PC向けにはFlashベースで、スマートフォン向けにはAjaxを利用したコンテンツ配信を行ってきた。今回の発表により、電子貸本Renta!のサーバ上に配置されたEPUBコンテンツをAjaxを使って表示することになる(EPUBファイルのダウンロードは行えない)。まずは活字物のみEPUB形式で配信するため、コミックなどをPCで閲覧する場合は従来同様FLASHベースのインタフェースとなる。なお、現状ではEPUB 2ベースとなるため、従来横書きだったコンテンツが(EPUB 3でサポートされる)縦書きになるわけではない。
この動きは、コンテンツ供給側のEPUB制作を見越した受け皿の構築、という側面もあるが、むしろユーザー体験をリッチにするためのものだと考えるのが正しい。Webブラウザ側の対応待ちな部分もあるが、EPUBコンテンツの表示には特別なプラグインを必要とせず、ユーザー側でフォントやフォントサイズの変更、ルビの表示/非表示などが設定できるようになるなど、国際標準的な仕様を採用することでユーザーが享受するメリットは大きい。
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