シャープ、TSUTAYA GALAPAGOSを完全子会社に
シャープは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と共同で設立した「TSUTAYA GALAPAGOS」について、CCCが保有する同社株式の全数をシャープが買い取ることで、シャープの子会社とすることを発表した。サービスは継続する。
シャープは9月27日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と共同で設立した合弁会社「TSUTAYA GALAPAGOS」について、CCCが保有する同社株式の全数をシャープが買い取ることで、9月30日をもってシャープの子会社とすることを発表した。これにより、社名は「GALAPAGOS NETWORKS」に、電子書籍ストアを「GALAPAGOS STORE」として引き続きサービスを提供する。GALAPAGOS STOREでもTポイントが引き続き付与される。
TSUTAYA GALAPAGOSは、2010年12月にシャープとカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が共同で設立した合弁会社。主な事業内容は電子書籍ストア「TSUTAYA GALAPAGOS」の運営で、出資比率はシャープが49%、CCC51%とCCCの子会社扱いだった。しかし、CCCは6月末、独自の電子書籍ストア「TSUTAYA.com eBOOKS」をオープンしており、TSUTAYAの実店舗と連携したサービスを展開する姿勢を打ち出していた。
察するに、ハードウェアとコンテンツの領域でそれぞれの強みを生かし、相乗効果を発揮しようという青写真を描いていたが、いざ一緒になってみるとその強みが十分に発揮できなかったことを懸念し、かつ、CCCとしても、TSUTAYAの名を冠するサービスを一本化したい考えもあったことから、お互いの強みを生かせるよう発展的な解消を図ったのだといえる。
シャープは、GALAPAGOS事業=電子書籍事業ではなく、「ネットワークサービスとそれに最適化した端末を用意し、バージョンアップを通してさまざまな形の情報を利用者に届けることを目指す」事業としてGALAPAGOS事業を立ち上げた。電子書籍はあくまでその1つで、家庭・家族向けや教育市場を見据えたサービス拡大も視野に入れていた。例えばそれは、2011年2月に、イオン、NTT西日本、シャープ、ハーストーリィプラスの4社が、タブレット端末を利用した家庭・家族向けサービスを提供すべく連携したことなどに見ることができる。シャープとしては、当初思い描いたGALAPAGOS事業を推進していきたい考えだ。なお、CCCもネット・エンタメ事業に関する再編について近日中に発表するとしている。
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