EPUB 3、IDPFの最終推奨仕様として可決される
いよいよIDPFの最終推奨仕様となった「EPUB 3」。すでに業界は大きく動いており、EPUB 3に関する前向きな議論が数多く交わされている。
電子書籍の国際標準としての地位に向けて突き進むEPUB 3だが、10月11日のFrankfurt Book Fairのさ中、International Digital Publishing Forum(IDPF)は公式にEPUB 3.0をIDPFの最終推奨仕様へ引き上げることを可決した。
EPUB 3は機能強化された電子書籍が勢いを増し始めた2010年5月に現実のものとなった。HTML 5とリッチメディアを組み込むために新たな国際標準が必要とされていたからだ。EPUB 3の特徴としては、インタラクティブ性(JavaScript)、グローバル言語サポート(縦書きのサポートを含む)、スタイリングとレイアウトの機能強化、SVG、埋め込みフォント、拡張メタデータ機能、MathML、テキストと音声の同期、アクセシビリティ向上のための機能強化などが挙げられる。
EPUB 3は来年には完成するはずで、Adobe、Apex、Association of American Publishers (AAP)、CourseSmart、EAST、EDItEUR、Google、HOV Services、IDEAlliance、Ingram、Italian Publishers Association(AIE)、Japan Electronic Publishers Association(JEPA)、Kobo, Monotype、MPS、OverDrive、Publishers Association (UK)、Random House、Sony、Voyager Japan、World Blind Unionが支持を表明している。これらすべての企業、団体はこの新たな標準を支持し、将来提供するすべての製品やサービスにEPUB 3を組み込むことを可決している。
関連記事
- 出版社必読:イースト、EPUB 3コンテンツ制作の指針とひな型を公開
イーストは、仕様が確定したばかりの「EPUB 3」について、「マークアップ指針」と「テンプレート文書」を公開した。文芸作品のEPUB化を考えているのなら一読しておきたい。 - 急速に進むEPUBの周辺環境整備:ACCESS、EPUB 3準拠の電子書籍ビューワを発表
ACCESSは、EPUB 3に対応した電子書籍ビューワ「NetFront BookReader v1.0 EPUB Edition」を発表した。EPUB 3の正式発表に伴い、EPUB関連で大きな動きが相次いでいる。 - 米IDPF、EPUB 3がついにFinal Recommendation版になったことを発表
電子書籍標準化団体の1つであるInternational Digital Publishing Forumは、正式版まで秒読み段階に入っていた「EPUB 3」がFinal Recommendation版として委員会で正式に承認されたことを発表した。
関連リンク
Copyright© 2015 Good E-Reader. All rights reserved.
(翻訳責任について)
この記事はGood E-Readerとの合意の下でアイティメディアが翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。記事内容に関するお問い合わせは、アイティメディアまでお願いいたします。