Adobe、最新版Digital Publishing Suiteの機能を発表
ニューヨークで開催した電子出版サミットで、Adobeは「Digital Publishing Suite」の最新機能を紹介した。
Adobeは先日、ニューヨークで電子出版サミットを開催し、電子出版関係者向けに「Digital Publishing Suite」の最新機能を紹介した。最新機能の一例として、制作者がタブレット向けにコンテンツ開発を行うのと同じくらい容易にiPhoneやiPod touch向けコンテンツ開発が可能なコンテンツビューワが挙げられる。また、読者が記事から直接ソーシャルメディアにコンテンツをシェアできるアドインも含まれる。Adobe Edgeとのインタフェースも含まれ、開発者はコンテンツをAdobe InDesignを利用してDigital Publishing Suiteに送付する前にプレビューできる。
タブレット向けコンテンツ開発にDigital Publishing Suiteを利用する企業は増え続けているが、Meredith Corporationがそれに加わることが電子出版サミットで発表された。Meredithは『Better Homes and Gardens』『Parents』といった雑誌を出版しており、Conde Nast、Source Interlinkなどタブレット向けのグラフィックスが多用された電子版コンテンツ開発にDigital Publishing Suiteを利用する出版社に名を連ねる。
「Digital Publishing Suiteを利用して複数の流通チャネル向けに自社のリーディングコンテンツを出版することに興奮しています」とEON向け記事の中でMeredith Corporationの上級副社長兼電子コンテンツ担当役員リズ・シメル氏は語った。「タブレット版で、これらの新デバイスを利用する読者に楽しんでもらえ、収益と購読者数の拡大につながるコンテンツ配信を心待ちにしています」。
「タブレットとモバイルデバイスが増えるにつれ、われわれの雑誌の潜在的読者も増えるので、読者が選択するデバイスに合わせていく必要があります」とナショナル・ジオグラフィックのクリエイティブ・ディレクターでDigital Publishing Suiteのユーザーでもあるビル・マー氏がEONに語った。「Digital Publishing Suiteと合わせてAdobe InDesign CS6の代替レイアウト機能を利用するとさまざまな画面解像度とアスペクト比に合わせて素早くレイアウトを変更できる一方で、オリジナルのデザインエッセンスを保てるので、どのマーケットプレースでもブランドそのものの一貫性が保たれます」。
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