Kobo、3けた成長を達成
海外の電子書籍市場は必ずしもAmazonの独壇場というわけでもない。楽天が買収したことでも注目を集めたカナダのKoboも前年対比で3けた成長を遂げ勢いがある。
カナダのKoboは6月初旬、同社が前年対比で3けた成長を達成したと発表した。Koboの電子書籍ダウンロード数は400%以上、電子書籍リーダーの販売は160%、端末数は280%の伸びを見せた。
内訳を見ると、同社のブックストアがそろえるタイトルは250万を超え、100万冊の無料書籍、60言語の書籍を取り扱っている。Koboは最近、最新のコミック、グラフィックノベル、新聞だけでなく話題のタイトルを読者に届けるために、McClatchy Group、Dark Horse Comics、Trajectory Classicsと提携した。
Koboが電子書籍市場に加わったのはほんの28カ月前のことだ。それが今では180カ国以上で800万以上の登録ユーザーを抱えるまでに成長している。さらに、楽天による買収で、さらなる成長のための態勢を整えている。楽天は北米ではあまり知られていないが、世界第3位の電子商取引企業で、Buy.com、Play.comといった世界最大の電子商取引企業を通じてKoboのリーチを拡大する機会を提供することになるだろう。
「欧州市場での電子書籍リーダーの力強い成長はIDCにより予測されていました。2015年までに売り上げは400%を超え、端末数は960万台に達するとされています。われわれはKoboの国際的成長とユーザー適応の軌跡がマーケットの予想を超えると予測していましました」とKoboのCEO、マイケル・サービニス氏は語る。
「われわれは消費者が新しい意味深い方法で読書する手助けをするために基準を打ち立てる一方、小売業者、著者、出版社がこのエマージングマーケットを活用する手助けをするという約束を果たしてきました。2年で、われわれは競合が10年掛かってもできなかったことを成し遂げたのです」。
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