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Google、電子書籍関連の集団訴訟棄却を求める:Google Book Search裁判
混迷を極めるGoogle Book Search裁判。和解案も合意が得られず、Googleは裁判自体棄却されるべきと反論している。
7年前、Googleが1500万冊もの権利の所在不明の著作物(Orphan Works:孤児著作物とも呼ばれる)と数多くの古典作品をスキャンすると決めたとき、同社が予期しなかったのは途方もない規模の集団訴訟だった。最近、この集団訴訟を審理する判事は、1億2500万ドルでの和解を拒否し、Googleは先週、裁判自体棄却されるべきと反論した。
Googleは同社の書籍スキャン技術は著者の利益を侵害していないと主張、著者や著作権者の利益が侵害された証拠を示すように求めている。さらに同社は、書籍情報がGoogle検索により高度にインデックス化されるため、電子化技術がむしろ売り上げの増加をもたらしていると語った。
裁判所はThe Authors Guildに対し2012年8月24日までに回答を提出するよう求めている。この裁判を審理する判事はこの訴訟がコミックブックおよびグラフィックノベル作家にも影響すると語った。この時点で作家たちが訴訟を起こすかどうか疑問だが、よりおかしなことも起きているので可能性がないとはいえない。
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