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中国の電子書籍業界、出版社の免許制が仇となり、廃業リスクを恐れて誰もコンテンツ制作に参入せず
Danwei.comに中国国内の電子書籍業界事情に関する興味深い記事が掲載された。
中国のインターネット事情を専門にする英字ニュースサイト「Danwei.com」で、中国国内の電子書籍業界事情に関する興味深い記事が掲載された。
同記事では、英Penguinの中国支社Penguin Chinaのジョ・ラスビー氏への取材インタビューを中心に執筆。それによると、中国国内では現在約10社の端末メーカーと20種類の電子書籍ファイルフォーマットが入り乱れており、全国で1日当たり2500台程度しか売れていないとのこと。
その原因として出版社・新聞社の免許制度があり、個人による出版はもちろんとのこと、出版社を起ち上げたくても政局の変化でいつ免許が剥奪されるかという事業リスクをみんなが恐れ、コンテンツ不足の原因になっているとしている。結果、中国の電子書籍市場も“黒船到来”をひたすら待っているような状況にあるという。
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