ニュース
EU全加盟国で電子書籍の付加価値税が「0%」になる公算:欧州委員会で今週投票
欧州圏で問題となっている電子書籍への付加価値税が0%になるかもしれない。欧州委員会で今週投票だ。
英金融ニュースサイト「This is Money」によると、欧州委員会(EC)は今週にも、2年前から欧州圏で問題となっている電子書籍への付加価値税(VAT、日本でいう消費税)を解決するため、税率を「0%」に引き下げるかどうか投票を行なうとのこと。
EU加盟国では原則として、紙書籍の付加価値税は平均5.5%前後と低いが、電子書籍は欧州委員会(EC)の取り決めにより「文化財」とみなされないため、付加価値税は20%前後と高い。しかし、フランス/ルクセンブルクの2国はこれを不服としてそれぞれ7%/3%に下げていた。
記事によると、今回の「0%」案はポーランド代表から提示されたもの。EU圏のコンテンツ輸出競争力を高める効果があるとして、可決される公算が大きいとしている。
関連記事
- フランスのグリーン党、DRM付き作品に高税率を課すことを提案
フランス議会の電子書籍VAT問題に関する委員会で、DRM付き作品に高い税率を課す提案が提出された。 - 欧州委員会が2015年からVATルールを変更、Amazonなど米国系電子書籍ストア大手を完全包囲へ
欧州委員会は2015年から付加価値税のルールを変更することで、EU加盟国間での格差を解消する考え。 - EU、電子書籍の付加価値税について強硬姿勢を取る
欧州では、電子書籍に対する課税方式について大きく揺れている。欧州委員会(EC)は「電子書籍は書籍に該当しない」という方針に沿わない国々への強硬姿勢を打ち出し始めた。
関連リンク
Copyright 2015 hon.jp, Inc. All Rights Reserved.