低消費電力と直射日光下での視認性で液晶をしのぐ電子ペーパー。電子書籍リーダー端末での採用がよく知られていますが、ロシア発の「YotaPhone」や、中国Onyxの「BOOX E Series」など、電子ペーパーを採用したスマートフォンなどもちらちらと登場しつつあります。変わったところではフィンランドの老舗コーヒーメーカーが開発中の電子ペーパー付きタンブラーなども以前お伝えしました。
ある程度の柔軟性を備えた電子ペーパーディスプレイも徐々に製品化の兆しが見えつつある中、カナダにあるクイーンズ大学の研究室では電子ペーパーを用いたスマートフォンのコンセプトモデルが示されています。
「PaperFold」と呼ばれるこのデバイスは、自由に取り外しが可能な3つの電子ペーパーディスプレイで構成。各ディスプレイはセンサーにより自身の位置関係を把握し表示を行うもののようです。動画の中ではディスプレイの1面をソフトウェアキーボードにしたりしているのが確認できます。
Paperfoldの回路基板などはPlastic Logic、ディスプレイはE Inkのものが使われているとのこと。Plastic Logicは2013年のCESで曲がるディスプレイを備えたシート状のタブレット「PaperTab」を参考展示していますが、こうした新しいスクリーンを備えた製品でスマートフォンの新たな使い方が見えてくるのかもしれません。
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