Webサービス対応やアプリケーション統合を売り込むBEAのコールマンCEO

【海外記事】 2001.06.07

 4日目を迎えたJavaOneカンファレンスの基調講演には,シリコンバレーのBEAシステムズとオラクルのトップが登場し,Webアプリケーションサーバ製品を巡って激しい舌戦が繰り広げられた。オラクルのラリー・エリソンCEOが,2週間前にリリースしたばかりのOracle9i Application Serverのデモを交えながら,「性能面でBEAのWebLogicを一気に追い越した」とすれば,この市場のリーディングベンダーであるBEAシステムズのビル・コールマンCEOは,「事実をねじ曲げている」と激しくやり返した(王者BEAに噛みつく挑戦者のエリソン)。

 この日の基調講演は,サン・マイクロシステムズのソフトウェア部門を率いるパット・スルツ執行副社長が,パートナーらが参加する「Java Commnunity Process」(JCP)がJavaの新しい革新を生み出しているとすると同時に,デベロッパーらにさらなる革新へのコミットを求めた。

 JCPは,サンがISOや欧州のECMAへJavaの標準化を委ねる代わりに運営しているプログラムで,現在90を超えるJava仕様の策定が進められており,350以上の企業や個人が参加している。

 スルツ氏は,「オープンな標準によって切り開かれる市場は巨大だ。すべてのプレーヤーにパイがある。標準があるからこそ,顧客に製品を売り込める」と訴える。

 スルツ氏から壇上に促されたBEAシステムズの創設者であり,会長兼CEOのビル・コールマン氏は,ビル・ジョイ氏の「革新は別のところで起こる」という言葉を引用しながら,「JCPは革新を起こしていける。それは米国の北西部といった限られた地域ではなく,世界で起こりつつある」と話した。BEAシステムズは,分散アプリケーションを構築するためのJava 2 Enterprise Edition(J2EE)の標準策定に関してリーダー的な役割を果たしている。

 コールマン氏は,6年前に登場したときにはクライアントサイドのアーキテクチャだったJavaが,J2EEまで進化できたのはJCPが機能したからだとする。

かつて空軍にいたコールマン氏は1995年にBEAを創設

 またコールマン氏は,「大きな企業は,5000から2万のアプリケーションを抱えている。例えば,AT&Tには32もの課金システムがあるが,その多くは統合されていないし,データの共有もできないという。これはもうバベルの塔だ」と,これまで企業のIT部門が直面してきた大きな壁を指摘する。

 BEAは,今回のJavaOneカンファレンスに合わせ,Enterprise JavaBeanコンポーネントを自動的にWebサービスに変換する機能が追加された「WebLogic Sever 6.1」のベータ版を公開しているが,同時に「WebLogic Portal 4.0」や「WebLogic Integration」の統合も明らかにしている。Webアプリケーションサーバにアプリケーション統合の役割を期待する顧客の声を反映し,統合を劇的に簡素化するハブ・プラットフォームとして仕立て上げたわけだ。

 これまでのEAI製品は,それぞれ独自のバスを介してアプリケーションを統合してきたが,BEAらが主導する「J2EE Connector Architecture」(JCA)では共通のプロトコルを策定している。BEAではアダプタ開発キットをISVらに提供しており,SAPやピープルソフト,シーベルなど25社以上がアダプタ製品を開発しているという。

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関連リンク

▼日本BEAシステムズ

[浅井英二 ,ITmedia]