インテル 佐藤宣行 e-マーケティング本部長 エンタープライズの聖域に踏み込むインテル技術

ZDNet Board of Adviseryでは,ユーザーの今後のITへの投資意欲について,どのような手ごたえを持ちましたか?

佐藤宣行e-マーケティング本部長
佐藤 2002年にIT投資を増加するとした国内の企業は,12社中5社。去年は7社だったことを考えると,9月の米国テロの影響で減少してはいますが,それほどでもありません。

 また,IAとRISCそれぞれのサーバ導入について,2002年はIAを増加させるとした企業は10社,RISCを増加させるとした企業は7社でした。2001年はIAが10社,RISCが9社でしたので,コストパフォーマンスの高さを武器にIAサーバの存在感は高まっています。それと,Itaniumに期待するとした企業は,11社にも上りました。

ZDNet 2002年はインテルにとってどんな年になりますか?

佐藤 2002年は「テクノロジーブレークスルー」が起こると考えています。IA64のItaniumファミリーでは,第2世代にあたる「Mckinley」の出荷を予定しています。

 IA32では,Netburstマイクロアーキテクチャのサーバ版であるXeonファミリーで,Foster(MP)やPrestonia(DP)という新製品を投入する予定です。コスト面のアピールも強いXeonのFoster(MP)は,1つの物理的なCPUを論理的に2CPUとして利用できるハイパースレディング技術を搭載します。

 さらに,データセンター内のデバイスを接続するInfinibandの導入も進みます。IA64やハイパースレディング技術,Infinibandにより,重いソフトもスムーズに動作し,プラットフォームの革新が起こるでしょう。

ZDNet サービスへの取り組みについてはどうでしょうか?

佐藤 「Intel Solution Services」や「Intel Online Services」を展開しています。東京本社にある「Intel Solution Center」では,システム導入における負荷測定などの技術的な課題を解決してユーザー企業をサポートします。例えば,ユーザー企業に「4Way×4台,キャッシュの容量を追加することでパフォーマンスが劇的に向上する可能性があります」と提案する場合,ソリューションセンターで測定したスループットの実データがあるので,リアリティのあるソリューションをユーザーに提供できます。

正月は「高校生の息子が部活で野球をやっているので出掛けられませんでした」と佐藤氏。札幌出身,北海道大学時代の一番の思い出は,「今の奥さんに知り合ったことかな」と笑う。モーツアールトをこよなく愛し,北条時宗などの歴史モノが好きだという。義経ジンギスカン説にも興味を持つと話す佐藤氏は,「休み中は仕事から離れ,まとめて本を読んだ」と話してくれた。

[聞き手:怒賀新也 ,ITmedia]