シマンテック,中小規模ネットワーク向けのアプライアンス製品群を投入

【国内記事】2002.4.24

 シマンテックは4月24日,企業の中小規模拠点をターゲットとしたセキュリティアプライアンス製品「Symantec Gateway Security(SGS)」と,さらに規模の小さな拠点やSOHO向けのファイアウォール/VPNアプライアンス「Syamntec Firewall/VPN Appliance(SFA)」を発表した。

 同社はこれまで,やはりファイアウォールとVPNの機能を統合したエンタープライズ向けアプライアンス製品「VelociRaptor」を提供してきた。今回発表された2つの製品は,いわばそのエントリ版だ。セキュリティ管理に人員やコストを割く余裕があまりない,小規模なオフィス向けに,オールインワンのセキュリティを提供する。

 SGSは,ファイアウォールとVPNの機能に加え,ウイルス対策,コンテンツフィルタリング,不正侵入検知(IDS)という5つの機能をネットワークゲートウェイ部分で実現する。これらセキュリティ機能の設定やアップデート,ログの監視などは,同社のマネジメントコンソールを通じ,リモートサイトも含めて一元的に行うことができる。また,ウイルス定義ファイルやIDSのシグネチャなどは,同社のLiveUpdate技術によって自動的にダウンロード,適用可能だ。

 また,クリティカルなデータをやり取りする場合を想定し,オプションとしてハイアベイラビリティ機能が提供される。これを利用すれば,SGSが万一ダウンしても,バックアップ用のSGSに処理を引き継ぐことが可能だ。また,最大8台までのSGSを1つのクラスタとして構成し,負荷分散を実現することもできる。

 50ノードまでのライセンス付きの「Model 5110」,250ノードまでのライセンス付きの「Model 5200」,ライセンス数無制限の「Model 5300」と,ユーザー規模に応じて3種類の製品が用意されており,価格はそれぞれ180万円,360万円,792万円。

 一方SFAは,10〜30ユーザー程度の小規模ネットワークに,ファイアウォールとVPN機能を提供する製品。特徴としては,ブロードバンドルータとしての役割も兼ね備えており,DHCPサーバやNAT/PAT,PPPoEといった機能を搭載していることが挙げられる。

 これも推奨ユーザー数やWAN/LANポート数に応じて3つのプロダクトが用意されている。推奨15ユーザーの「Model 100」と,推奨30ユーザーの「Model 200」,Model 200にリモートクライアントからのVPN接続サポート機能を搭載した「Model 200R」で,Model 200/200Rには負荷分散機能も搭載されている。価格はそれぞれ12万8000円,18万5000円,32万円だ。

 シマンテックでは一連の製品を,6月中旬より販売する。同社ではこうしたアプライアンス製品を通じて,管理コストや人員に余裕のない中小規模ネットワークにおいても,Code RedやNimdaに代表される“複合型の脅威”への対策を取ることができるとしている。

 なお同社は製品版ビアに先立ち,SGSの機能について解説する「統合型セキュリティ・アプライアンスご紹介セミナー」を,5月24日,5月30日,6月7日に開催する。セミナーは無料で,同社Webサイトで受け付けている。

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