エンタープライズ:インタビュー 2002/07/05 23:46:00 更新


Interview:「第2世代の10GbE製品に着手」とファウンドリCEOのジョンソン氏

NetWorld+Interop 2002 Tokyo(N+I 2002 Tokyo)の基調講演で、米ファウンドリーネットワーク(ファウンドリー)の社長兼CEO、ボビー・ジョンソン氏は、イーサネット技術のメリットを強調し、あらゆるところでイーサネットが利用されると述べた。その同氏に、イーサネットマーケットの詳しい動向を、ファウンドリーの戦略を交えながら聞いた。

 NetWorld+Interop 2002 Tokyo(N+I 2002 Tokyo)の基調講演で、米ファウンドリーネットワーク(ファウンドリー)の社長兼CEO、ボビー・ジョンソン氏は、イーサネット技術のメリットを強調し、あらゆるところでイーサネットが利用されると述べた。その同氏に、イーサネットマーケットの詳しい動向を、ファウンドリーの戦略を交えながら聞いた。

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ZDNet ギガビットイーサネット(GbE)が登場したときには、多くの企業が市場に参入し、その幾つかは淘汰されるというプロセスがありました。10ギガビットイーサネット(10GbE)の場合はどうなると予測していますか?

ジョンソン GbEの場合は、市場がスタートアップ企業に牽引される側面がありましたが、10GbEではそうはなりません。現在の経済状況から言っても、市場に参入する企業はGbEのときよりも少なくなるでしょう。その中で、規模の点ではシスコシステムズが、そして技術的なリーダーとしてファウンドリーが生き残っていくと考えています。

ZDNet ファウンドリーと同様にイーサネットに注力している他のスイッチベンダー、例えばエクストリームネットワークスとの違いは何ですか?

ジョンソン ファウンドリーは技術革新をリードしています。また、あのシスコシステムズが利益を出せなかった時期でさえ、きちんと利益を計上してきました。

ZDNet 10GbEの標準化は完了しましたが、広く導入されるにはまだ価格が高すぎるようです。

ジョンソン 1つ指摘しておきたいのですが、10GbEはOC-192に比べずっと安価です。コストはたった20%に過ぎません。また、われわれ自身が管理できないオプティカルコンポーネントの価格が下がれば、あるいは10GbE市場に参入するベンダーが増え、ポート出荷数が増えれば、10GbEの価格は下がっていくでしょう。

 ファウンドリーは8カ月前から10GbE製品を出荷してきました。今は、2つの第2世代の製品に取り組んでいます。1つは、ASICへのさらなる10GbEの統合で、「ムーチョ・グランデ」というコード名の次世代Jet Coreです。もう1つはポート密度の向上で、この2つを通じて10GbEのコストを下げていきたいと考えています。

ZDNet 基調講演の中で触れていた40Gbpsや100Gbpsイーサネットの開発状況は?

ジョンソン 研究開発段階です。40Gbpsイーサネットについては、価格やパフォーマンス、ポート密度や伝送距離などを検証し、研究していくためのプロトタイプを作成中です。

ZDNet ファウンドリーとしての次のフォーカスは何ですか?

ジョンソン 先日、エンタープライズ向けのスタッカブルスイッチ「FastIron Edge Switchシリーズ」を発表し、エンタープライズおよびエッジ市場にも進出しました。またその次には、10GbEのコストを下げ、ポート単価を上げ、拡張性を実現していく計画です。またメトロ市場向けに、MPLSを組み合わせたソリューションを提供していきます。

ZDNet メトロ市場向けのソリューションには、レイヤ2とMPLSという2つの選択肢があるというお話でしたが、どちらが優れているのでしょう?

ジョンソン サービスプロバイダーごとに、最適なやり方は異なります。現時点ではレイヤ2がベストですが、今後どこまで拡張できるのかは未知数です。MPLSは拡張性に優れ、よりきめ細かなQoSを実現できますが、標準化作業が完了していません。また、かつてATMがそうだったように、あまりに複雑化しないよう注意する必要があるでしょう。

ZDNet N+I 2002 TokyoのShowNetでは、マルチベンダーで10GbEバックボーンを構築しました。

ジョンソン すばらしいと思います。ラスベガスのN+Iよりも大規模で、技術的な面でも、またベンダー間の協力という面でもすばらしいですね。このShowNetに、10GbEバックボーンとIPv6という両方の面で参加することができ、嬉しく思っています。

ZDNet では、これからの1年でどのくらいの企業が10GbEを導入すると思いますか?

ジョンソン 既に十数社が導入していますが、今後1年で、ワールドワイドでは500社以上、日本でも100社超の導入があると思います。



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関連リンク
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▼ファウンドリーネットワークス

[高橋睦美,ITmedia]