エンタープライズ:ニュース 2002/10/22 23:41:00 更新


インテルのフィスター氏、「Itanium 2でレガシーをリプレースしていく」

Intel Developer Forum 2002 Fall Japan(IDF-J)開催された。初日は、米インテルの上級副社長、マイク・フィスター氏が64ビットプロセッサであるItanium 2ファミリーをはじめとしたプロセッサプラットフォームのロードマップを紹介した。

 インテル・デベロッパー・フォーラム 2002 Fall Japan(IDF-J)が10月22日から3日間の予定で開催された。今回は、「Advancing the Digital Universe」をテーマに、インターネットを中心にコンピューティングと通信が融合していくことがテーマとなっている。この日は、翌日に基調講演を行う予定となっている米インテルの上級副社長で、エンタープライズプラットフォーム事業本部長のマイク・フィスター氏がプレス向けに講演を行い、64ビットプロセッサであるItanium 2ファミリーをはじめとしたプロセッサプラットフォームのロードマップを紹介した。

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来日したフィスター氏

 先日、米国で行われたIDFにおいて、Itanium 2を搭載したNECのシステムが、トランザクションベンチマークで30万tpmを記録し、5位に食い込んだことについて、「日本の技術力のすばらしさをItanium 2」を使って証明してくれた」と話すフィスター氏。

 RISCベースのプロセッサが中心となるレガシーシステムのアップグレードを、いかにItanium 2が進めていけるかがカギになるという。NECや日立、富士通などの大手ベンダーとの取引関係をベースに、これを進めていきたいとしている。

 同氏は同社の半導体技術について、「2007年には、トランジスタのサイズは20ナノメートルになり、10億個のトランジスタを集積させる」と話す。これは未開発のものではなく、既にデモンストレーションを行えるほど、現実的なものになっている技術という。

 エンタープライズプラットフォームのトップとしてライバルを聞かれた同氏は、サン・マイクロシステムズやAMDを挙げたものの、「自分自身で目標を持ち、業界全体を押し上げていく」とする。IBMについては、IAベースのサーバ製品の成長が高いこともあり、「重要な顧客でもあり、“競争相手”として見るつもりはない」と話した。

 同氏は、サーバ向けプロセッサのロードマップについて、サーバの3階層モデルに分けて話しを進めた。

 まず、主にデータベースやアプリケーション向け製品としては、2002年はItanium 2、2003年はItanium 2(Madison)、2004年は「Montecito」(コードネーム)になるという。

 また、中間のアプリケーションサーバのクラスではそれぞれ「Xeon MP 1.6」、「Future Xeon MP」(Gallatin)、Itanium 2(Deerfield DP)となった。そして、コミュニケーション&プレゼンテーションのクラスでは、「Xeon DP 2.8GHz」、2003年後半からはFuture Xeon DP(Nocona)に移行していくことが紹介された。

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サーバを中心としたロードマップ

 一方、プロセッサ以外でも、チップセットやボード、ソフトウェア、インテルデベロッパーサイト、ソフトウェアベンダーとの協力関係、インテルソリューションサービス、ソリューションブループリント、インテル・キャピタルといった、さまざまな製品やサービスを展開していることにも触れられた。

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[怒賀新也,ITmedia]