エンタープライズ:ニュース 2003/01/29 06:26:00 更新


IBM Lotus、WebSphere Portalのコラボレーション機能をさらに強化

「Lotusphere 2003」で、IBMソフトウェアグループのLotus部門は、「WebSphere Portal」のコラボレーション機能をさらに強化することを明らかにした。新たに搭載する「Collaboration Center」では、オンラインディレクトリなどの機能がすぐに使えるポートレットとして提供される。

 米国時間の1月27日、フロリダ州オーランドで開幕した「Lotusphere 2003」で、IBMソフトウェアグループのLotus部門は、「WebSphere Portal」のコラボレーション機能をさらに強化することを明らかにした。

 現在のバージョンでも、WebSphere Portal Extendおよび同Experienceには、オンラインアウェアネスやインスタントメッセージングといったSametimeの機能が搭載されているが、新たに搭載する「Collaboration Center」では、オンラインディレクトリの「People Finder」や複数のワークプレイスに素早くアクセスできる「My Lotus Team Workplaces」(QuickPlace)、「Lotus Web Conferencing」(Sametime)と呼ばれるポートレットが提供される。

 IBMソフトウェアグループLotus部門でポータル製品のマーケティングマネジャーを務めるアキバ・サイーディ氏は、「(Collaboration Centerは)ポータル製品のレベルをさらに引き上げるもの。競合はいない」と話す。

 ニュース、メール、ディスカッション、オンラインディレクトリ、e-ミーティング……、コラボレーションのためのツールはIBM Lotusに限らず、さまざまに存在する。しかし、WebSphere PortalとCollaboration Centerの組み合わせは、それらがすべて統合され、実際のビジネスの中でいかに人と人をつなぎ、生産性を高めていけるかという点で、他社にはないアドバンテージがある。

 サイーディ氏は、プレス向けのブリーフィングで、「WebSphere Portalが“携帯電話”のような利便性を提供するのに対して、ライバルらのポータル製品は依然として“固定電話”に過ぎない」と説明する。他社製品は、統合されていないため、わざわざそれぞれのツールに切り替えなければないからだ。

 Collaboration Centerはでは、オンラインディレクトリに社内の組織構造も反映され、「直接本人は知らなくとも、その上司ならよく知っている。彼に聞いてみよう」といった柔軟さもある。

 しかも、これらの統合されたコラボレーション機能が、すべてポートレットとして提供されるため、購入後、すぐに使い始められる。

「IT部門は、別のコラボーション製品を買う必要はないし、インテグレーションする技術やコストも必要ない」とサイーディ氏は話す。

 Collaboration Centerは、WebSphere Portal Extendおよび同Experienceのバージョン4.2用にWebサイトから第2四半期に入手できるようになるほか、今年後半に登場するWebSphere Portal Extendおよび同Experienceのバージョン5では一緒に提供される予定だ。

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[浅井英二,ITmedia]