エンタープライズ:ニュース | 2003/02/17 22:37:00 更新 |
ラドウェア、第3世代プラットフォームとして10GbE対応マルチレイヤスイッチを発表
日本ラドウェアは、かねてより開発を進めてきた第3世代プラットフォーム「Application Switch III」を発表した。3層アーキテクチャを採用することで、パフォーマンスもポート密度も大きく向上させているという。
日本ラドウェアは2月17日、かねてより開発を進めてきた新世代のプラットフォーム「Application Switch III」を発表した。同社独自のソフトウェア・アーキテクチャ「SynApps」と組み合わせることにより、負荷分散や帯域制御、セキュリティといったさまざまな機能を実現するための基盤として動作する。
イスラエルのラドウェアでマーケティング担当副社長を務めるシャロン・トラックマン氏によると、同社がこれまでプラットフォームとして提供してきた「Application Switch II」に比べ、新プラットフォームは、パフォーマンスでもポート密度でも、そしてアーキテクチャにおいても大きく異なるものだという。
具体的には、従来、この手のレイヤ2-7スイッチ市場で広く採用されてきた分散型ASICに加え、ネットワークプロセッサを採用。負荷分散などの重要な決定を下すCPU(PowerPC MPC 7410)と、レイヤ4-7の処理をアクセラレーションする2つのネットワークプロセッサ、そして44Gbpsの容量を備えたバックプレーンという3層アーキテクチャを取ることにより、「業界最速のレイヤ2-7スイッチ、世界で初めての10ギガビットイーサネット対応のレイヤ2-7スイッチを実現した」(トラックマン氏)という。
Application Switch IIIは、1Uサイズの筐体に16ポートのファストイーサネットと7ポートのギガビットイーサネット、さらに1ポートの10ギガビットイーサネット(10GBASE-LR)を搭載している。レイヤ2までの処理はワイヤスピードで、またレイヤ4-7の負荷分散といった処理でも最大3Gbpsのパフォーマンスを実現するといい、これは前プラットフォームの3倍以上に当たる。
もちろん、現時点でマルチギガビットクラスの負荷分散やセキュリティ機能を求める顧客となると自ずと限られてくるし、大抵の企業ではApplication Switch IIでも十分な性能が得られるという。しかしながら同社によれば、ギガビット回線を利用して冗長構成をとったり、非常に高速な回線環境下でDoSやウイルス対策を行いたいといったニーズがあるのも事実といい、そうした大規模企業やキャリア向けに販売を行っていく。
既にいくつかの企業でApplication Switch IIIの評価導入が始まっており、この四半期中に正式出荷が開始される予定だ。価格は、レイヤ7での負荷分散を実現する「Web Server Director」として利用する場合で730万円から(ベーシックモデル)などとなっている。
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日本ラドウェア
[高橋睦美,ITmedia]