エンタープライズ:ニュース 2003/04/10 19:49:00 更新


マイクロソフト、Windows CEのソースコードの改変販売を可能に

マイクロソフトは、Windows CEのソースコードの改変販売を認める「Windows CE Shared Source Premium Licensing Program」を発表した。勢いを増すLinuxなどの「オープンソース」の流れに対抗するため、今回初めてソースコードの改変配布を許した。

 マイクロソフトは4月10日、Windows CEのソースコードを改変し、改変したコードを含むソフトウェアを搭載したデバイスの販売を可能にする「Windows CE Shared Source Premium Licensing Program」(CEP)を発表した。同社が2001年から取り組みを開始した「シェアードソースイニシアティブ」の一環で、今回初めてソースコードを改変して販売することが許された。

 CEPは、シリコンベンダー、システムインテグレータ、デバイスメーカーなどの企業を対象としており、マイクロソフトが知的所有権を持つWindows CEの全ソースコードへのアクセスを許可するほか、そのソースコードを改変して作成した派生機能を搭載した製品の販売を認めるもの。また、マイクロソフトはソースコードへのアクセス手段として、閲覧用のツールも提供する。

 CEPを利用することで、企業は、他社と差別化したWindows CE搭載デバイスを短期間で開発し、市場に投入することが可能になる。CEPへの参加自体は無償となっているが、改変して作成した成果物には、二次的著作物としてマイクロソフトにロイヤリティを支払うことになる。ただ、まったくの独自機能であれば、マイクロソフトへサブライセンスするまでに、最低6カ月間の猶予が認められるとしている。

 ソースコードの改変配布を認めることで、マイクロソフトとしては、多様なWindows CEデバイスの作成を促進し、同OSに対するフィードバックを促進していきたいという考えがある。だが一方で、勢いを増しているLinuxなどの「オープンソース」勢力に対抗する色合いが強い。

 マイクロソフトにとっては、同社ソフトウェアに対する知的所有権を維持しながら、ソースコードの透明性を図る手段として「シェアードソース」という方式で結論を出してきた。このシェアードソースの取り組みを最も進めたものが、今回のCEPというわけだ。

 だが、同社はWindows XPなどのPC向けOSでは、今後も改変配布を認めることはないだろうという。なぜなら、PCにおいては互換性を維持することを最重要と考えているからだと説明している。Windows CEで改変配布を認めたのは、同OSが独自利用の多い組み込み機器向けであり、対象とするデバイスの幅が広いという性質のためだ。すでにマイクロソフトだけでは思いつかないような分野にまで、Windows CEの対象は広がり出し始めたという。

 この日、マイクロソフトは「シェアードソースイニシアティブ」に対する情報提供を積極的に行うものとして、「シェアードソースイニシアティブ事務局」を国内に設置している。Webサイトでの情報提供のほか、問い合わせ窓口を設けることで、日本国内でのプログラム参加を拡大したい狙いだ。

 ソースコードアクセスへの要求が高まる中、マイクロソフトは柔軟な姿勢を見せ始めている。

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[堀 哲也,ITmedia]



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