エンタープライズ:ニュース 2003/06/12 12:35:00 更新


OracleとPeopleSoftの合併案にBEAのCTOがコメント

BEAにとってPeopleSoftは主要顧客の1つ。その顧客がライバル会社と合併するとなると、面白くはない。WebLogic Platform 8.1発表のためJavaOneに出席したBEA CTOに話を聞いた。(IDG)

 OracleがPeopleSoftに対する51億ドルの敵対的買収に成功すれば、そのパートナーにも連鎖反応が生じることになりそうだ。

 たとえば、BEA Systems。PeopleSoftはBEA SystemsのアプリケーションサーバであるWebLogic ServerとTuxedoトランザクションモニタの顧客であると、BEAのCTOであるスコット・ディッゼン氏は6月11日、JavaOneカンファレンスにおけるインタビューの中で述べた。

 自社のアプリケーションサーバ製品を抱えるBEAにとって、「(買収提案は)PeopleSoftは主要顧客のうちの1社であり、Oracleは主要な競争相手(になろうとしている)」と、ディッゼン氏。

 同氏は、「買収が不首尾に終われば、われわれにとって利益になる」としているが、BEAは事態をコントロールできる立場にもないと認めている。

 PeopleSoftはOracleからの51億ドルでの買収提案を拒否している。買収額は1株当たり16ドル。

 BEAは7月にアプリケーションサーバの最新版、WebLogic Platform 8.1を出荷予定だ。このスイート製品に含まれるWebLogic Integration 8.1は、Process Definition for Java(PDJ)がフィーチャーされている、とディッゼン氏。PDJはビジネスプロセスの調和的統合を行うBPEL4WS(Business Process Execution Language for Web services)の実装を可能にしている。ディッゼン氏によれば、この機能はBPELのようなXMLプログラミング専用ではなく、Javaをベースにしているという。

 「ネイティブのBPEL実行エンジンがこのサーバで必要かどうかは明らかではない」と同氏。

 「(PDJは)ビジネスプロセスを規定する非常に高レベルのモデルだ」とディッゼン氏。ユーザーはPDJを通して発注処理などのアプリケーションにおけるワークフローを規定することができる、という。

 PDJはJavaにおける標準の1つとなるべく、Java Specification Request(JSR)207の議題となっている、とディッゼン氏は説明した。

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[Paul Krill,IDG News Service]

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