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　Sun Microsystemsは6月11日、自社のアイデンティティID管理プラットフォームを強化し、ディレクトリの64ビット対応を図るとともに、Microsoftの環境と接続するための同期エンジンを発表した。

　SunはSun ONEのディレクトリ／ユーザーID製品群を、WebサービスとJava開発の基盤として位置付けようとしている。

　「われわれはID管理プラットフォームすべてを通し、まったく新しいものにした」と同社のグループ製品マーケティングマネジャー、ジョン・バーコ氏は語る。「わが社のID管理ツールとWebサービスを統合させようとしている。以前はID管理は、セキュリティ部門の中に単独で存在していた」

　バーコ氏によれば、IDプラットフォームは企業のセキュリティとJavaモビリティを包含するという。Sunは6月9日、JavaOneカンファレンスでデベロッパーがモバイルアプリケーションを容易に構築できるようにするための2つのイニシアチブを発表した。

　Sunは、ID管理市場で、IBM、Microsoft、Novellをはじめとする企業と競合しながら、ディレクトリやアクセス管理、プロビジョニング技術を組み込んだID管理プラットフォームの実現に取り組んでいる。

　同期エンジンはSunがSun ONEに今回追加した唯一の新機能だ。しかし、Directory Server 5.2、Directory Proxy Server 5.2、Directory Server Resource Kit 5.2、Meta-Directory 5.1、Identity Server 6.0 with Service Pack 1.0もアップデートされている。

　Sun ONE Identity Synchronization for Windows 1.0は、来月出荷を予定しており、属性、パスワード、ユーザーエントリーの作成をMicrosoftのActive Directoryと同期させることができる。Identity Synchronizationは双方向に動作するが、Sun Directoryとは別個のアドオンモジュールとして販売される。このモジュールでは、Microsoft環境にソフトウェアをインストールする必要がない。

　バーコ氏によれば、Sunがこのモジュールを別製品にしなければならなかったのは、Microsoftプラットフォームでは、SunのメタディレクトリエンジンとActive Directoryとの間でパスワードを同期できないからだという。Identity Synchronizationは12カ月以内に登場するSunの次世代メタディレクトリ製品の基礎部分となる製品だとバーコ氏は話す。この次世代プラットフォームはSun ONE Message Queueをベースに作られ、広範囲なディレクトリ、データベース用のコネクタが含まれるという。

　ディレクトリに関しては、Sunは64ビットアドレッシングを持ち多数の同時ユーザーと認証リクエストに対応できるよう、Directory Serverを強化した。

　「われわれはレベルを1つ上げ、大規模なスケールと高いパフォーマンスをサポートできるようになった」とバーコ氏。Sunはまた、Lightweight Directory Access Protocol（LDAP）に加えてDirectory Services Markup Language（DSML）をサポートしている。さらに、Sunではディレクトリに保存された属性、たとえば社会保険番号などを暗号化し、プライバシー問題に対処している。

　Directory Server 5.2は4ウェイのマルチマスター・レプリケーションにより、地理的に分散された組織でも高いアベイラビリティの実現を可能にしている。

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