特集
2003/08/08 15:43 更新

UNIX USER2003年9月号特別企画より転載:
Gentoo LiveCDでMac OS X/分散コンパイル (3/5)


UNIX USER 2003年9月号より転載

 KDE上では、まずコンソールを開いてmolvconfigコマンドを実行します。


# molvconfig

 molvconfigでは、MOLをフルスクリーン起動する際の解像度を設定できます。画面解像度が表示されるので、それにYかNで答えていきましょう。
 ここまでの作業を終えたら、後はMOLを動作させてみるだけです。次のようにstartmolコマンドを利用します。

# startmol -X

 すると、フルスクリーンでMac OS Xが起動します。
 ここで使ったstartmolコマンドの「-X」オプションは、Mac OS Xを起動するための指定です。Mac OS 9を指定するオプションの場合は、使っているハードウェアにより「--newworld」と「--oldworld」の2種類があり、どちらかを利用します。ハードウェア構成がよく分からないという人は、次のように「--test」オプションを付けて実行し、まず環境を確認し直すことから始めるといいでしょう(表1)。

# startmol -test

表1 startmolコマンドのオプション(抜粋)

オプション 機能
--test 搭載ハードウェアのチェックなどを行う
--newworld 1999年1月以降に登場したPower MacおよびiMacシリーズ
--oldworld Power Mac G3、1991年以前のPower Mac
-X、--osx Mac OS Xを搭載したPower Macシリーズ
--linux Linuxを起動させる場合に利用

 また、ドキュメント類には、MOL上でMac OS Xを起動した後は、Ctrl+command+Spaceキーで表示するOSを切り替えられるとありますが、編集部ではCtrl+commandキーでの切り替えのみ確認できました。
 MOLの設定ファイルは、/etc/mol/にまとめられており、うまく起動しない場合や起動時の解像度を変更した場合には、エディタで直接修正する必要があります(表2)。ちなみにLiveCDで利用できるエディタはvi系かnanoで、EmacsとXEmacsは収録されていません。

表2 /etc/mol/molrc.videoの設定

解像度と色
resolution: 起動させるOSの画面解像度。「640/480/75」など、X/Y/Hzの形で指定
depth: 色数のビット指定。8、16、24、32のいずれかで指定
出力先
enable_xvideo: Xウィンドウシステム上に表示
xdisplay: Xサーバーの指定
use_backing_store: バッキングストアのON/OFF
enable_console_video: フレームバッファ上に表示(フルスクリーン)
start_on_console: 起動したOS側に切り替えるかYES/NOで指定
autoswitch_console: 起動したOS側に自動的に切り替えるか、YES/NOで指定
enable_xdga_video: Xのフルスクリーン上に表示
enable_vncvideo: VNCサーバーとして表示(VNCクライアントからアクセス)
vnc_port: 起動ポート番号

[UNIX USER特別企画]
Gentoo LiveCDでMac OS X/分散コンパイル
(1)PowerMac版を使おう
(2)Mac-on-Linuxを動かす
(3)PC/AT互換機版を使おう
(4)分散コンパイルにチャレンジ

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