ケーススタディ
2003/08/28 18:47 更新


キーワード:ビジネスインテリジェンス

ビジネスインテリジェンス:企業が蓄積するさまざまなデータを、各社員が自分のニーズに合わせて加工し、業務の遂行や意思決定に生かしていくこと。一般に、データベースからデータウェアハウス(DWH)を構築し、ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを利用してデータを加工することになる。

 Gartnerが定義した用語で、BIと略して呼ばれることが多い。データは、何もしなければ日々データベースに蓄積するだけだが、BIを使うことで、業務の現状を正確に把握した上で、企画や戦略を立案することができることで、最近特に注目を集めている。

ビジネスから見た特徴

 BIでは、データの分析を通して、問題を早期に発見したり、予測制度の向上、コスト削減、業務効率の向上などを図り、業務を改善していくことが目的となる。

 例えば、営業部門が利用する場合、顧客のプロファイル分析や、売れ筋および死に筋製品をそれぞれ担当者レベルの切り口から把握することができる。クレーム履歴を分析することで、商品ごとのターゲット顧客を定めることも可能になる。

 マーケティング部門では、価格シミュレーションや販売チャネル計画、広告効果分析などを行える。経営者は、事業計画や予測、市場環境の分析などができる。

 基本的には、BIで行うことは日常業務でもやっていることだが、違っているのは、データの分析を手作業ではなく、ITツールにやらせること。大手半導体メーカーでは、従来手作業での取得に2〜3週間かかっていたデータを、BIを利用することにより2〜3秒で参照できるようになった。従来のように、情報システム室にデータの作成を依頼することもなく、個人が自由にツールを使ってデータを取得できるため、実質的な業務効果が高いと言われている。

 機能としては、一般に、OLAP(On Line Analytical Processing)などを用いた分析系エンジン、レポーティングツール、データマイニングなどもこれに含めることがある。

データの流れで見るBI

 まず、エンドユーザーは例えば、「過去1カ月に自社製品を購入した女性顧客」のようにツール側にイベントとなるデータ要求を行う。

 システム側はこれに対し、ERPやSCM、SFA、CTI、POSといったさまざまなデータソースから関連するデータを抽出し、データウェアハウスを構築する。さらに、データウェアハウスを基にBIツールがOLAP(On Line Analytical Processing)分析を行い、結果がレポーティング機能によって、Webやポータルなどに、図表などの形式で出力され、エンドユーザーに渡されるという流れだ。

業界動向など

 OLAPを中心としたBI製品ではBusinessObjects(BO)やCognosが専門ベンダーとなる。また、レポーティングではSAPにもOEM提供するCrystalDecisionsが知られているが、同社は先日BOと統合されることが発表されている。また、SAS、Hyperion、Oracle、さらに、ExcelとSQL ServerによるBIを打ち出すMicrosoftも同市場に力を入れている。

 このように、BIは既存のデータを基に、現状を把握し、未来を予測して、売り上げの拡大や損失の回避を実現するツールとなっている。同じ機能を自社で独自開発するよりも、BIツールを導入したほうがコストも低く、リスクも少ない。

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[怒賀新也,ITmedia]

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