C MAGAZINE 2002年10月号より転載
今回作成したドローツールの使い方を簡単に説明します。
●起動
Draw.exeを実行します。新しいページの作成は[ファイル]→[新規作成]です。ファイルの読み込みや保存はページ単位で行われます。ファイルの拡張子は.drwで、中身はテキストファイルです。
●基本図形の作成
[作成]メニュー、またはページを右クリックしたときのポップアップメニューから、図形を作成することができます。基本図形は、線、矩形、楕円、ポリゴン、ポリライン、テキストです。
●図形の選択と移動
図形をクリックすると、その図形が選択できます。[Shift]キーを押しながらクリックすると、複数の図形が選択できます。図形を移動するには、選択中の図形をドラッグします。また、選択枠をドラッグすると図形のサイズが変わります。ただし、テキストのサイズは変わりません。
●図形の表示順位
図形には表示の優先順位があります。順位を変えるには、図形を選択してから[グループ]→[最前面へ]または[グループ]→[最背面へ]を実行してください。
●グループ化
複数の図形を選択して[グループ]→[グループ化]を実行すると、グループにまとShiftめることができます。
グループを解除するには、グループを選択してから[グループ]→[グループ解除]を実行します。
●属性の設定
図形の属性を変えるには、図形を選択してから[属性]メニューのコマンドを実行します。色、線の太さ、フォント、塗りつぶしの有無、輪郭の開閉などを設定できます。
●編集
図形を選択してから[編集]メニューのコマンドを実行すると、切り取りやコピーができます。図形の貼り付けは[編集]→[貼りつけ]です。ほかのページに対して貼り付けることもできます。
今回はドローツールを作成しました。そして、制作のポイントとなる図形クラスの設計と、図形の当たり判定に関して解説しました。
このほかにも、編集機能の実現やファイルの入出力といったポイントがありますが、これらの詳細については付録CD-ROMに収録したソースファイルを参考にしてください。
ドローツールの基本的な機能は作りましたが、もしも改良するとしたら、次のようなところから手を入れてみてはいかがでしょうか。
●グリッド機能の実現
図形の配置や移動などを決まった座標間隔で行う機能です。図形同士をきれいに整列したいときに役立ちます。
●印刷機能の追加
図形の拡大縮小に強いことはドローツールの利点です。印刷ではこの利点を生かして、美しい出力を得ることができます。
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といったところで、今回の「プログラムのレシピ」は終わりです。
ドローツールは非常にポピュラーなツールなので、世の中にはすでに多くの製品があります。自作するときには、どこかにオリジナルの要素を盛り込んで、魅力あるツールに仕上げたいものです。たとえば、何か用途を1つに絞って、使いやすさやレスポンスのよさを追求してみるのもいいですね。
本記事ではみなさんのご質問やご意見をお待ちしております。わかりにくい点や、リクエストなどございましたら、ぜひ編集部宛にお知らせください。次回はプレゼンテーションツールを取り上げる予定です。それでは、また次回お会いしましょう!
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