エンタープライズ:特集 | 2003/11/28 15:30:00 更新 |
特集:第2回 実用サンプルコードで理解する「Struts」の基礎 (9/15)
Antを利用したコンパイル
以上で、掲示板の投稿部分を構築したことになる。次に掲示板の一覧表示処理の構築に移るわけだが、その前に、作ったプログラムのコンパイル方法について説明する。
プログラムのコンパイルには、もちろん、手作業でjavacコマンドを使ってコンパイルする方法もある。しかしそれは面倒なので、Antを利用するのが手軽だ。
Antは、Anache Ant Projectで開発が進められているJavaコードによって作られたビルドツールだ。いわば、C言語開発に用いるmakeに相当する。このAntは、AntのBinary Distributionsページからダウンロード可能だ。原稿執筆時点での最新版は、1.5.4であり、apache-Ant-1.5.4-bin.tar.gz(または.zipまたはtar.bz)としてダウンロードできる。
Antの設定
Antは、特別な位置にインストールしなければならないという制限がない。どこにインストールしてもよいだろう。一般には、/usr/local/Ant/などのディレクトリを作り、その下に配置することになるだろう。そして、利用するためには次に挙げる3つの環境変数設定が必要だ。
1. Ant配置先のディレクトリ設定
環境変数「ant_HOME」には、Antをインストールしたディレクトリを設定する。例えば、/usr/local/ant/ディレクトリにインストールした場合には、次のようにする。
$ export Ant_HOME=/usr/local/ant |
2. Javaのインストール先確認
JAVA_HOME環境変数に、Javaがインストールされている場所を設定する。たとえば、/usr/java/j2sdk1.4.0_01ディレクトリにインストールされているならば、次のように指定する。
$ export JAVA_HOME=/usr/java/j2sdk1.4.0_01 |
3. パスの設定
Antのbinサブディレクトリにパスを通す。
$ export PATH=${PATH}:${ant_HOME}/bin |
Antのbin/サブディレクトリには、「ant」コマンドが含まれている。そのため、上記「3.」の手順でパス設定をすれば、antと入力するだけで実行できるようになる。
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[大澤文孝,ITmedia]