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2004/02/20 19:51:00 更新


プロケット・ネットワークスのアクラ氏、コアルータ市場への切り込み方を語る

プロケット・ネットワークス・ジャパンは2月20日、米プロケット・ネットワークスのCEO兼社長に就任したばかりのローランド・アクラ氏を招き、プロケットの今後に関する説明会を開催した。

 プロケット・ネットワークス・ジャパンは2月20日、米プロケット・ネットワークスのCEO兼社長に就任したばかりのローランド・アクラ氏を招き、プロケットの今後に関する説明会を開催した。なお、同氏の前職は、Cisco Systemsのシニア・バイスプレジデント兼CTO。

ローランド・アクラ氏

「品質を業務の中心に据えたい」と話すアクラ氏


 プロケット・ネットワークスは、1999年3月の設立以来、ハイ・パフォーマンスIPルーター製品を提供してきた注目のベンダー。

 2002年11月には、日本のSIerである、TTPCコミュニケーションズ、東京エレクトロン、ネットワンシステムズとジョイント・ベンチャーでプロケット・ネットワークス・ジャパンを設立し、2003年4月には、モジュール化されたネットワーク・ソフトと単一チップ40GbpsのカスタムVLSIを搭載したテラビット級の高可用性ルータ「PRO/8000シリーズ」を日本市場に投入している。

 コアルータ市場は現在、CiscoとJuniperの独壇場だが、「PRO/8000シリーズ」はMEXなどへの導入実績を持つほか、つい最近は、オーストラリアの国立研究教育ネットワーク(AARNet)がコア・バックボーンに同社製のルータが採用された。この契約は数百万ドルであったという。

 アクラ氏は、ネットワークの現状を高速道路に例え、ブロードバンド環境におけるルーティングの重要性・信頼性の確保を熱弁した。

「複数の車線を持つ高速道路には、さまざまな理由で車が走っている。レジャーに向かう車もあれば、仕事場へと急ぐ車もある。そして救急車も走ることもあるだろう。ここで大事なのは、そうした状況でも渋滞を発生させることなく、かつ、救急車の進行を妨げてはならない」(アクラ氏)

 その上で、ネットワークベンダには過酷な競争を生き抜くための信頼性が求められていると話し、今後は品質を業務の中心に据えたいと豊富を語った。

 また、日本市場に対しての戦略としては、次の3つをコミットしていきたいという。

  • プロケット・ネットワークス・ジャパンの活動強化
  • 既存のパートナーとの関係を強化
  • 日本市場の要件を満たすものを率先して研究・開発していく

 このほか、同社の「PRO/8000シリーズ」で利用可能なソフトの最新バージョン「PRO/1 Modular Service Environment Release 2.3」の投入が発表された。

 同製品は、同社の高可用性ハイエンドルータ「PRO/8000」シリーズと組み合わせて使用するモジュラーソフトで、IPv6ルーティングをフルサポートするほか、QoS、MPLS レイヤ2VPNを利用可能になる。

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[西尾泰三,ITmedia]

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