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2004/04/05 15:14 更新


Sun、MSとの和解の一方でリストラ実施へ

Sun Microsystemsは4月2日、長年の敵であったMicrosoftと和解することに合意。一方で、約3300名のレイオフを行う計画も明らかにしている。

 「インターネットバブル以来最大級の路線転換」を遂行するとして、Sun Microsystemsは4月2日、独禁法違反をめぐる訴訟でMicrosoftと和解することに合意し、長年の敵であった同社と協力関係を結ぶと発表した。さらにSunは新社長を指名するとともに、今後さらにリストラを進め、約3300名の人員削減を行う計画を明らかにした。

 「当社は話題には事欠かない」――Sunのスコット・マクニーリー会長兼CEOは電話会見でこう述べた。この会見は、Sunの2004年度第3四半期の暫定収支決算に関する内容が中心だった。

 しかし4月2日の最大のニュースは、SunがMicrosoftとの紛争で和解したと発表したことだ。両社は係争中のすべての訴訟を取り下げ、両社の製品の連携強化に向けて10年間の技術提携を結ぶ。

 「当社の顧客は平和を求めている。彼らはMicrosoftの製品もSunの製品も使用しており、両製品が連携する必要があると考えている。このことが全面的かつ積極的な和平に向けた話し合いを促した」とマクニーリー氏は述べた。

 アナリストや業界関係者はこのニュースに驚いている。

 RedMonkのアナリスト、ジェームズ・ガバナー氏は、「もしこのニュースが昨日伝えられていたら、エープリルフールのジョークだと思っただろう」と話している。同氏によると、今回の決定はSunがある意味で大人になったことを示すものであり、武器を捨ててMicrosoftと提携するという同社の方針は最終的に顧客に恩恵をもたらすものだという。

 「顧客は、互いに話し合おうとせず、相互に連携しない製品を作っている未熟な企業を求めていない」(同氏)

 マクニーリー氏は、4月2日に予定されている両社の共同記者会見までは合意内容の詳細についてコメントできないとしながらも、「今日は顧客にとって極めて重要な日になる」と述べた。

 Sunはさらに、組織改革計画の一環として、ソフトウェア部門の責任者のジョナサン・シュワルツ氏を社長兼最高業務執行責任者に昇格させることを明らかにした。シュワルツ氏は1996年にSunに入社して以来、「Solaris 10」OSの開発ならびにSunのJavaシステム戦略の推進の責任者を務めてきた。

 シュワルツ氏の従来のポジション(ソフトウェア部門の執行副社長)の後任は、近く指名される予定だという。同氏の昇格の背景には、Sunがソフトウェア事業を重視する姿勢を強めていることがある。

 RedMonkのアナリスト、スティーブン・オグレーディ氏によると、Sunがソフトウェアに力を入れていることを考えれば、シュワルツ氏の昇格は驚くに当たらないという。

 「Sunのソフトウェア部門の責任者に就任して以来、シュワルツ氏は多くの成果を上げた。ソフトウェア部門を立て直すとともに、サブスクリプション価格方式やJava推進戦略の変更といった困難な決定を下すこともためらわなかった」とオグレーディ氏は指摘する。

 マクニーリー氏は、新たな指導者と新しい友人Microsoftがもたらす変化を声高にアピールしているが、Sunの第3四半期の収支は大幅な赤字になる見通しだ。

 Sunでは、3月28日を期末とする同社の第3四半期の売り上げは26億5000億ドルで、純損失は7億5000万〜8億1000万ドルになる見込みだとしている。この損失には、繰延税金資産の評価引当金の増加に伴う費用として3億5000万ドル、従業員の解雇と不動産の処分に伴う費用として2億ドルなどが含まれる。

 同社によると、人員削減は全部門に及び、全世界で約3300人の従業員を解雇する予定だ。

 マクニーリー氏は今回のレイオフについて、インターネットバブル崩壊後に進めてきたリストラ策の「最後となる措置」だとしている。

 「現状に満足している。現金も豊富にあり、当社の製品ラインはこの10年間で最も良い」とマクニーリー氏は語り、同社の第3四半期の収益予測をめぐるアナリストの質問をかわした。

 RedMonkのガバナー氏によると、Sunは手持ち資金を保有しているが、7億5000万ドルという赤字を何度も繰り返す余裕はないとして、同社の財務状態を危ぶんでいる。

 だがマクニーリー氏は、「インターネットバブル以来最大級の路線転換の達成は間近」と強気だ。

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