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2004/05/11 16:49 更新


ミラクル・リナックス、「MIRACLE LINUX V3.0 - Asianux Inside」を6月11日から出荷開始

ミラクル・リナックスは、AsianuxをベースとしたLinuxディストリビューションを6月11日から出荷する。

 ミラクル・リナックスは、AsianuxをベースとしたLinuxディストリビューション「MIRACLE LINUX V3.0 - Asianux Inside」(以下MIRACLE LINUX V3.0)を6月11日から出荷することを発表した。

 MIRACLE LINUX V3.0は、ミラクル・リナックスとRed Flag Softwareが共同で開発したアジアのエンタープライズシステム向けLinuxディストリビューション「Asianux1.0」から構成されている。

 両社から発売される際は、Asianuxとしてではなく、ローカライズを行ったうえで、それぞれのブランド名「MIRACLE LINUX V3.0」、「Red Flag DC 4.1」として提供されるが、周辺ソフトウェアや周辺ハードウェアからは完全に同一製品に認識される。

 官公庁・地方自治体で必須条件となることが多い外字(UTF-8)環境への対応や、UNIX・Windowsなどのユーザアプリケーション資産の継承を容易にするシフトJISコードへの対応といった、マルチバイトでの稼動環境が改善されている。

 また、利用用途別の機能強化を行っており、メールサーバ向けに認証機能や、アンチスパム機能が強化されたほか、ファイルサーバ向けにSamba3.0国際化プロジェクトの成果を同梱し、LDAP連携機能の強化、NTドメインからの移行機能や、ドメイン間の信頼関係機能などをサポートしている。

 採用されているLinuxカーネルは2.4系だが、2.6系の機能をバックポートし、プロセススケジューラや、Native POSIX Thread Library(NPTL)などの機能が実装されている。また、障害発生時における解析を容易にするために LKCD(Linuxカーネルクラッシュダンプ)やLKST(Linuxカーネル状態トレーサ)の機能をカーネルに組み込み、障害対応を強化している。ハードウェアは最大32CPUプロセッサ、64GB物理メモリをサポートする。

 価格は1ノード当たり6万3000円(税込み)、標準で90日間無償の無制限サポートが付属するが、有償プロダクトサポートも15万7500円(税込み)で提供する。

 なお、2004年6月2日〜4日に東京ビッグサイトで開催される「LinuxWorld Expo/Tokyo 2004」で出荷記念として、MIRACLE LINUX V3.0評価版を限定1500枚配布する予定。

[西尾泰三,ITmedia]

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