Qt/Embeddedのインストール――第1回 フレームバッファでQtアプリ(その3):UNIX USER1月号「デスクトップで動かす・学ぶQt/Embedded」より転載(2/5 ページ)
Qt/Embeddedを使って、Linuxデスクトップマシンで組み込みのGUIプログラミングを体験する本連載。今回はQt/Embeddedのインストールの後、動作確認を行い、デスクトップ上でフレームバッファを使用してプログラムが動かせるまでを解説します。
動作確認
まず、仮想フレームバッファで動作確認しましょう。次のようにしてqvfbを起動*し、メニューの「File」→「Configure」で表示されるダイアログで、フレームバッファのサイズを640×480ドットに設定します。
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どれかのサンプルコードをコンパイルし、次のように実行すると図4のように表示されます。
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次に、コンソールでフレームバッファを使っての動作確認です。このためには、OSとQtのいろいろな設定が必要です。以降で順を追って説明しましょう。
Qt/Embedded特有の環境変数
Qt/Embeddedに関するドキュメントは、リファレンスマニュアルのリスト4のセクションに集められています。ここにあるドキュメントはQt/Embeddedを扱ううえでの必要事項がまとめられているので、一度は目を通しておきましょう。
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「Qt/Embedded environment variables」に、Qt/Embeddedに特有な環境変数の説明があります。とくに重要なのは、次の3つの環境変数です。
- QWS_MOUSE_PROTO
- QWS_KEYBOARD
- QWS_DISPLAY
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- QWS_MOUSE_PROTO
QWS_MOUSE_PROTOは、マウスまたはタッチパネルの設定で、リモコン操作機器などを除きほとんどの場合に必要となります。値は、「<マウスタイプ>:<マウスデバイス>」形式で指定します。マウスタイプは自動検出の「Auto」あるいは次の中から選べます。
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Autoはデバイスをスキャンした際に弊害が出る場合があるので、明示的なマウスタイプの指定をお勧めします。たとえばPS/2接続のホイールマウスの場合は「IntelliMouse:/dev/mouse」のように設定します。なお、Qt/Embeddedはマウスホイールには対応していません*。
- QWS_KEYBOARD
QWS_KEYBOARDはキーボードの設定で、キーボードがないターゲット環境では不要です。値は「<キーボードタイプ>:<デバイス>」形式で指定します。キーボードタイプは次の中から選択できます。
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たとえばPS/2接続の通常のキーボードでは、「TTY:/dev/tty0」のように設定します。
- QWS_DISPLAY
QWS_DISPLAYはディスプレイの設定です。ターゲット環境では正しく設定すべきですが、連載ではコマンドラインの「-display」オプションで指定するので、この環境変数は設定しません。値は表13から選択できます。
たとえば「QVFb」、「LinuxFb」、「LinuxFb:/dev/fb0」のように設定します。
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