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OpenOffice.orgの「Base」はAccessを狙わず何を目指したかOOo 2.0が変えるオフィスアプリ基準 第5回(4/4 ページ)

Microsoft Accessといえば、その適用範囲は単体としてのDBとしてはもちろん、他DBのフロントエンドとしても利用されることが多い。OpenOffice.org 2.0が変えるオフィスアプリ基準の5回目は、新生「Base」との互換性を検証してみた。

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 機能的には、データベースのテーブルを作れるようになった点が大きい。OpenOffice.orgだけでデータベースを使えるようになり、ユーザーにとっては簡単にデータベースを始められるようになった。

 従来もデータソースを介して、WriterとCalcを既存のデータベースと連携させることはできたが、補助ツールという位置付けだったため、あまり注目されていなかった。Baseの追加により、オフィススイートとデータベースを連携させるという使い方が、あらためて注目されるだろう。

 データベースから見ると、OpenOffice.orgは高い表現力を備えたデータベースクライアント/帳票ツールと位置付けできる。これまでデータベースアプリケーションの開発で、個別ツールの組み合わせで対応してきた機能をこれだけである程度実現できる。Microsoft Wordのファイルを利用してレポートのテンプレートにしたり、PDFファイルに出力するといった機能は、OpenOffice.orgだけで対応できる。

 一方で、Microsoft Accessと比較した場合には、不得意な点はたくさんある。まず、Accessのほうが、ウィザードやサンプルデータベースが充実している。カード型データベースにちょっと機能を追加した程度のデータベースを作るには、Accessのほうが簡単だろう(そのために、高価なAccessをわざわざ購入するのは大変だが)。また、データベース開発環境としても、Accessのほうが間口が広い。これまでも、簡単なデスクトップアプリケーションをAccessを使って開発する事例があった。Baseでは、データベースを単独のアプリケーションとして利用するには、敷居が高く感じた。

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