蓄積されたデータの有効活用に必要な機能とは?:進化する!データベーステクノロジー(3/4 ページ)
2006年2月、マイクロソフトの最新データベース「Microsoft SQL Server 2005」の出荷が開始された。約5年ぶりのバージョンアップとなる新製品では、安定性に定評のあった「SQL Server 2000」の機能をベースに、ダウンタイムを最小にするデータ管理機能など、可用性が大きく改善。また、管理ツールが統合され、ビジネスインテリジェンスのための機能が追加されるなど、洗練された要素機能が集約されている。
管理ツールと開発ツールも一新
これらのコンポーネントの機能設定を行うのが、グラフィカルなユーザーインターフェイスによる管理ツールである。SQL Server 2005では、従来バージョンにあったSQLプロファイラのみが引き続き搭載されている。
SQL Serverサービスを管理していたSQL Serverサービスマネージャは、SQLコンピュータマネージャとして新しく構成された。このツールでは、サービスの起動、停止に加え、サービス構成の管理、ネットワークユーティティ機能が統合されている。
また、SQL Serverの主要な管理を行っていた Enterprise Manager、クエリアナライザ、Analysis Servicesに付属していた分析マネージャの一部は、SQL Serer Management Studioとして統合された。
さらに、ウィザード形式でパフォーマンスの再編成が必要な部分を提示するデータベースチューニングアドバイザが追加。このツールを利用すれば、インデックスの再編成、テーブル分割の変更などが行える。
データベースアプリケーションを作成するための開発ツールも一新。SQL Server 2000では、DTS(Data Transformation Services)の設定をEnterprise Manager、Analysis Servicesに関する設定を分析マネージャ、Reporting Servicesによるレポートの開発をVisual Studioなどの開発環境で行う必要があったが、SQL Server 2005ではこうしたコンポーネントの設定、および開発インターフェイスがBusiness Intelligence Development Studioにすべて統合された。これにより、外部ツールなしでのアプリケーション開発が可能になり、よりデータの活用がしやすくなっている。
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