ベールを脱いだWindows Server "Longhorn"その3――可用性を実現するダウンタイム軽減機能:Windows Server 徹底活用(3/3 ページ)
Windows Server "Longhorn"は、稼働時間と生産性を最大限に高めるために、可用性を向上させる機能改良が図られた。可用性を高める新機能は、サーバの状態を積極的に監視し、ダウンタイムの可能性を減らす応答性の高いシステムを実現する。
必要なサーバ機能のみをインストールできるServer Core
Longhornの注目の新機能の1つが「Server Core」である。これは、必要なサーバ機能だけを選択し、インストールできるというものだ。Server Coreインストールには、これまでのWindows Serverにはないメリットがある。中でも最も大きいメリットと言えるのが、サーバが安定し、高速化するという点だ。
Server Coreは、DHCPサーバ、DNSサーバ、ファイルサーバ、ドメインコントローラなどのサービスのうち、必要最低限の機能しかインストールしない。従来のように、まったく利用しないサービスやアプリケーションもインストールされ、実行されるようなことがないのだ。その分、複数の機能を搭載したサーバに比べると、安定性や性能は大幅に向上する。
また、サーバに不要な機能はインストールされないので、更新プログラムやサービスパックの適用など、アップグレードやメンテナンス作業が減少し、管理性が高まる。また、実行中のサービスが少ないため、ソフトウェアの脆弱性が発生する危険性も減少する。つまり、セキュリティ上のリスクが大幅に軽減され、信頼性は大きく向上するのだ。
管理作業の削減も大きなメリットである。導入するサービスが少ないため、管理作業も減少する。サービスを起動するために必要なディスク容量も、わずが1GB程度である。
ちなみに、Server Coreでは、Windowsのユーザーインターフェイスもインストールされない。したがって、Server Coreにより構成されたサーバを管理するには、コマンドライン操作が必須になる。ただし、Longhornが実行中の別のサーバを使用し、Server Coreインストールされたサーバをリモートで管理することは可能だ。
Server Coreで構成できるサーバの役割
- DHCPサーバ
- DNSサーバ
- ファイルサーバ
- ドメインコントローラ、読み取り専用ドメインコントローラ、Active Directoryアプリケーションモード(ADAM)
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