広島県北部に位置する三次市は、市内全域38カ所の小・中学校(小学校27校、中学校11校)に合計110台の監視カメラを設置、稼働させたことを発表した。広島県内の公立小・中学校が一斉に監視カメラを導入した事例は全国でも珍しい。システムの設計・施工・保守は、NECネッツエスアイが担当した。
広島県三次市は、2004年に旧三次市と近隣の1市4町3村の合計8市町村が新設合併して誕生した。2006年には、三次市総合計画「みよし百年物語」を策定し、これに基づいた自治体活動を行っている。
今回、子供たちや、その父兄、さらに地域住民も安心できる学校環境づくりを目的に、三次市教育委員会が主体となって同プロジェクトに取り組んだ。
玄関や校門、校舎の出入口など1校あたり2〜4台のカメラを設置し、職員室に設置されたセンターシステムよりカメラ操作や撮影ができる。また、カメラの暗視機能により夜間での監視も実現。常に一週間分の映像が専用サーバに蓄積され、後から撮影内容の検証ができるようになっている。
三次市では、現在それぞれの学校ごとに行われているシステムの操作・運用を、将来的には地域イントラネット網を介し、教育委員会事務所、市役所の総務企画部「生活安全グループ」などから、遠隔システム操作や映像データの蓄積を行えるよう計画している。また、NECネッツエスアイでは、ICタグによる児童位置確認システムや、各種センサーとカメラが連動して犯罪抑止効果を高めるような提案を考えている。
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