OpenSolarisでIBM、DELL、HPがSunのチャネルパートナーに:Oracle OpenWorld San Francisco 2006 Report(2/2 ページ)
「Oracle OpenWorld San Francisco 2006」は3日を迎え、スポンサーキーノートにSun Microsystemsのジョナサン・シュワルツ社長兼CEOが登場した。
Blackboxはコンテナに入るデータセンター
シュワルツ氏は、先ごろ発表したばかりの新しいデータセンター戦略である「Project Blackbox」についても言及した。これは、1台のコンテナにデータセンターに必要なものをワンパックに詰め込んだもの。トラックで運んで設置し、水道、電気、ネットワークを接続すれば、すぐにデータセンターとして稼働できる。データセンターが直面している問題は、サーバのパフォーマンスよりもスペースや電源コスト、あるいは熱対策などの問題だという。Project Blackboxは、250のサーバ、1.5ペタバイトのストレージ、2ペタバイトのテープ装置を搭載でき、もちろん空冷の仕組みなども装備できる。これで、従来の1/100のスペースで、3倍のコンピュータパワーを発揮できるという。
「すべてのデータセンターを、このBlackboxデータセンターに置き換えることはできない。メインフレームをこれに搭載することができないからだ。業界全体が環境に優しいという方向を向いている現状を考えてみても、これは未来のデータセンターの1つの形だ」(シュワルツ氏)
シュワルツ氏はまた、ITを単なるコストだと考えている企業は、コストを削減してしまうとそれで終わってしまうとも指摘する。そのためSunは、ITをどのように武器に変えることができるかを考えている、先進的な企業とより密接な関係を築いていくともいう。この先進的な企業は、ebayやGoogle、Salesforce.comなどであり、もちろんOracleも含まれる。これらの企業は、もはやムーアの法則の進化では満足できな企業とのことだ。
Sunはエンタープライズのコンピュータの世界で、最初に省エネルギーや省電力を前面に押し出した企業とも言える。そんな活動のなかで「エコ」という言葉は使うが、このエコはエコノミックスの意味もあり、経済にも優しく環境にも優しいという2つの意味が込められているという。今回のOracle OpenWorldでは、Oracleからも環境に優しいというメッセージが何度か出てきていた。エコロジーが、今後のIT業界の1つの主要なキーワードになっていくのかもしれない。Oracleと一緒に行ってきた20年間の革新を今後も続け、顧客と「競争」により良い貢献をこれからもしていきたいという言葉で、シュワルツ氏はキーノートを締めくくった。
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