オープンソースに関する一般ユーザーの常識【導入編】:Undocumented savvy(2/3 ページ)
オープンソースに関する疑問点などをFAQ形式でお届けする本連載。今回は、オープンソースソフトウェアの使い方などを調べる際の常識を取り上げる。
オンラインマニュアルの読み方
Q オンラインマニュアルを読むにはどうしたらよいですか?
manコマンドを実行します。引数としてコマンド名や設定ファイルなどを指定することで、(該当するmanページが存在していれば)対応するオンラインマニュアルが表示されます。また、Xウインドウシステムであれば、xmanコマンドが利用できます。このコマンドには、存在するmanページの一覧を表示する機能があるので便利です(図1)。
manページは、ドキュメントの内容によって表1のようなセクションに分類されています。manコマンドは、指定したキーワードをセクション初めから探していき、最初に見つかったものを表示します。従って、異なるセクションに同じ名称のmanページが存在した場合、次のようにして目的のセクションを指定してください。
man <セクション> <キーワード>
セクション | 内容 |
---|---|
1 | ユーザーコマンド |
2 | システムコール(カーネルが提供する関数) |
3 | サブルーチン(ライブラリ関数) |
4 | デバイス(/devディレクトリのスペシャルファイル) |
5 | ファイルフォーマットの説明(/etc/passwdなど) |
6 | ゲーム |
7 | そのほか(マクロパッケージや取り決め的なドキュメントなど) |
8 | システム管理用ツール |
9 | Linux独自のカーネルルーチン用ドキュメント |
システム標準のディレクトリにmanページがインストールされていない場合は、manpathを設定すると読むことが可能です。manpathの設定は、manコマンドの「-M」オプションで指定します。例えば、/usr/local/hallo/man以下にhelloのmanページがインストールされているなら、
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と実行します。ほとんどのシステムでは、設定ファイルによってデフォルトで参照するmanpathを追加できます。これを設定しておけば、「-M」オプションの指定が省略できるようになります。例えば、LinuxやFreeBSDではGNU manを採用しているので、/etc/manpath.configに次のような記述を追加することでhelloのマニュアルが読めるようになります。
MANDATORY_MANPATH /usr/local/hello/man
なお、manコマンドの実体は、nroffと呼ばれるテキストフォーマッタを呼び出すラッパープログラム*です。従って、直接nroffを実行することでもmanページを読むことが可能です。
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このページで出てきた専門用語
ラッパープログラム
特定のプログラムを呼び出すためのコマンド。
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