日本オラクル、シングルリポジトリ管理を実現した完全統合型ECM製品を出荷
日本オラクルは、統合的なコンテンツ管理ができる「Oracle Fusion Middleware」に、ECM製品とオプションを追加し、出荷を開始した。
日本オラクルは10月10日、統合的なコンテンツ管理ができる「Oracle Fusion Middleware」に、ECM(エンタープライズコンテンツ管理)製品「Oracle Universal Content Management 10g Release3(UCM)」と、そのオプションとして、コンテンツのレコード化を行う「Oracle Universal Records Management 10g Release3(URM)」、紙文書をイメージ処理し、承認から保存までのプロセスを管理する「Oracle Imaging and Process Management 10g Release3(I/PM)」を追加し、同日より出荷すると発表した。
日本におけるECM市場はおよそ300億円と成長過程にある一方、北米では、2〜3年前からECM市場が盛り上っているという。日本では、ECM製品のといえば「文書管理」を目的とするものが多い。しかし、北米では「Webコンテンツ管理」やプロセス連携による「イメージング処理」、コンプライアンスやガバナンスに関わる「レコード管理」などにトレンドが移行している。
データの格納場所がばらばらの状態では、ビジネスプロセスを構築できなくなっている。UCMは、ドキュメント/Webコンテンツ/デジタルアセットなどのアプリケーションをスイートとして装備し、それらを単一のリポジトリで管理できるのが特徴。従来のECM製品が持つ、アプリケーション連携にコストが掛かることや、コンテンツの一元管理ができないなどの課題を解決できる。
「シングルリポジトリによる一元管理を実現し、あらゆる機能がスイートとして実装されている。他社製品にはない完全統合型のECM製品」――同社常務執行役員の三澤智光システム製品統括本部長は自信を見せる。
ユーザーは、コンテンツをダウンロードせずにHTML形式で確認できるほか、タイトルや作成者、ドキュメントの種類などあらかじめ登録したメタデータや、コンテンツへのアクセス数などを閲覧できる。「不用意に元本をダウンロードさせない」(同社システム製品統括本部 営業推進本部 龍野智幸Fusion Middleware推進部長)工夫が凝らされている。
さらに、UCMは、URMやI/PMといったオプションと連携して、UCMでは管理できないメールサーバやLotus Notes、SharePointなどのレコード管理や、プリンタなどの複合機を通じた紙文書の自動電子化ができる。それぞれ単独導入も可能。
またUCMは、「Oracle Database」と連携してコンテンツ管理できる。また、「Oracle Secure Enterprise Search」を利用することで、管理コンテンツの横断検索にも対応する。
価格は、UCMとURMが1プロセッサ当たり1312万5000円、I/PMが同656万2500円。年間のサポート料金として、ライセンス価格の22%が加算される。「今年度に10億円規模の新規ライセンス獲得を目指す」(三澤氏)。
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