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“美しい星”を目指す日本国内の動き「環境にやさしく」できますか?(2/2 ページ)

データセンターからのCO2排出を減らす取り組みが国内外で提案されている。今回は特に日本国内の動きを見てみよう。

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環境負荷の評価に有効な「戦略的統合化LCA」

 このように、もはやグリーンITは、情報技術を活用する全産業が取り組むべき不可避の課題という認識に至っている。しかし、ITが発端となる環境負荷といえども範囲は広く、資源の調達(採掘)から、設計・開発、出荷・流通、運用、廃棄までのライフサイクルにおいて、自然環境への負荷を正しく評価する指標が不可欠だ。

 そこで、製品やサービスのライフサイクルにおいて誘発される環境負荷を定量的に把握する技法が、「ライフサイクルアセスメント(LCA)」が用いられる。ISO14040/JIS Q 14040シリーズとなっている国際規格化された環境負荷評価手法(ISO-LCA)が、グリーンITの環境負荷評価として望ましいといわれている(図2)。

 また最近では、いかに小さい環境負荷で最大の効果を得るシステムを形成していくための評価手法として、ISO-LCAを基礎に、製品・プロセスの組合せを社会への普及度に応じた計測を可能とするシミュレーション手法「戦略的統合化LCA(Silt)」(注)の有効性も唱えられている。


図2 LCAの実施枠組みは、この4つのステップで構成される 出典:「IT社会を環境で測る−グリーンIT−」(発行:社団法人産業環境管理協会)

(注) Strategic Integrated LCA Technology for a Sustainable Society;社会システム全体としての効用の最大化を計測するシステム。マテリアル、基礎産業の視点から、社会全体の負荷量の把握、過去から将来にわたる時間軸の中での評価、個々のプロセスの組合せによる評価などのダイナミックな評価・設計・解析ツールに基づき構成される。

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