IBMは12月17日、今後5年間に起こる生活環境の技術革新を予測したリポート「IBM Next 5 in 5」の最新版を発表した。
このリポートによると、環境分野では二酸化炭素の排出量を個人で管理できるソリューションが生まれるという。家庭の電気使用量を監視したり、携帯電話およびWebブラウザから家電製品の電源が操作できるようになる。また、水力、風力、太陽光、バイオマスといった自然エネルギーを購入する仕組みも出てくる。
携帯電話は情報インフラとの連携が進む。例えば携帯電話で撮影した製品画像をインターネットに転送して情報を検索し、メーカーやオンラインショップなどから情報を入手できるようになる。外出先で携帯電話を開くと、ユーザーが求める宿泊施設や飲食施設などを自動配信する仕組みもできる。
歩行者や障害物を自動で検知して混雑のない道順を選ぶ交通技術、RFIDで食品などのトレーサビリティを管理する技術、通院履歴や血液検査結果などの医療記録をアバター(ネット上の分身)に記録する技術も発展するという。
IBM Next 5 in 5は、Web上でさまざまなテーマを議論するイベント「InnovationJam」で出た意見や市場のトレンド、世界中にあるIBM研究所の研究・開発の成果をまとめたもの。
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