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CSRが進める国内企業のDR対策

ディザスタリカバリ対策の動機に、社会的責任や経営リスク管理を考える国内企業が増えていることがIDC Japanの調査で明らかになった。

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 IDC Japanは12月17日、国内企業の事業継続計画およびディザスタリカバリ(DR)対策の調査結果を発表した。CSR(企業の社会的責任)や経営管理がDR対策をけん引していることが明らかになった。

 DR対策は、2005年からシステム構築案件が増えている。同社は2007年のDR対策市場を国内全体で2402億円と推計している。

 事業継続計画の動機は「経営リスク管理の一環」「企業の社会的責任」が半数近くの回答を集めた。DR対策が企業経営の基本要件となっていることが分かった。ビジネスが迅速化する中で、業務の中断が大きな損失につながるという意識が出てきたことが原因。

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事業継続計画の策定動機(同社Webページより)

 DRのコンサルティングやシステム構築に対するユーザーの満足度では、「満足している」と「ほぼ満足している」の回答率が計65%となった。システム構築に実績のあるベンダーほどユーザーの満足度を得る傾向も見られた。

 今後は、現在未対応の企業でもDR対策が進むという。対策の方法は、テープの遠隔保管といった既存の方法から、ネットワーク経由のバックアップ/レプリケーションやフェイルオーバー(障害時に、代替サーバが処理を引き継ぐ機能)といった復旧時間の短い対策に変わっていく。

 同社ストレージシステムズの鈴木康介リサーチマネジャーは「大企業中心のDR対策が中堅企業に広がりつつある」と述べている。

 調査は、DRシステムの構築状況や動機、費用、満足度などの分析を目的としたもの。1073件の回答を集めた。

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事業継続 | 経営 | フェイルオーバー


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