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井上恭輔――電子工作より生まれし巫女萌えバイナリアンNew Generation Chronicle(10/10 ページ)

ソフトウェアとハードウェアの両方に精通し、世の中を変革しようと牙を研ぐバイナリアンたちを紹介していく「New Generation Chronicle:バイナリアンスレッド」。第1回は、スーパークリエータの井上恭輔さん。普段は羨望(せんぼう)のまなざしで見られることの多い彼の真の姿に迫る。

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たまにはローカルアプリやデバイスにも目を向けてほしい

Q92 インターネットは10年後、どのように進化していると思いますか?

今のようなデータベース的な情報の集積型でなく、リアルタイムコミュニケーションが一般化し、大量の瞬時的な情報が双方向にやり取りされる世界になっていると思います。そこで流れる情報は文字情報だけでなく、もっと相手を身近に感じれるような「言葉に表せない」アウェアネスな情報が中心になっていると思います。

Q93 プログラミングの未来についてどう考えていますか?

 高度なことが、誰でも簡単にできてしまう楽チンな世界になっていくと思います。しかし、プログラミングスタイルがどんどん象徴化されていけば、プログラミングがコンピュータを制御して目的を達成するための手段ではなく、単なる概念構成の記述作業になって行くのではないかと危機感も感じています。

 Webプログラミングも楽しいですが、たまにはローカルアプリやデバイスのことも思い出してやってください(笑)。ブラウザの枠を出れないプログラマーじゃ悲しいじゃないですか。

Q94 プログラミングやPCに出会っていなければ、今ごろ何していたと思います?

プログラミングに出会っていなければ、きっと高専にも行かなかったと思いますし、もともと勉強も大嫌いなので高校すら真面目に通っていたかどうか怪しいです。ただ、電気系は昔から好きで、「井上電器」という電気屋さんを作るのが夢だったので、たぶん個人事業主として地元で起業していたんじゃないかと思います。

Q95 ロボット3原則をまねてプログラマー3原則を考えてみてください。

  • 第1条 プログラマーは過労で倒れてはいけない。また、過密なデスマーチの強制によって、ほかのプログラマーを追い込んではならない
  • 第2条 プログラマーは心に夢を描き、創造性と向学心を失ってはならない。ただし、第1条に反する場合はこの限りではない
  • 第3条 プログラマーは第1条、第2条を達成すために、できるだけプログラミングを楽しむべきである

「みんなで面白いもん作ろうぜ! でも、まぁ無理すんなよww」という視点からの3原則です。昨今の「起業ブーム」で、自分を追い込んで体を壊す若い人を良く見かけるので……。頑張ることと、無理をすることは別物です。プログラミングは楽しんでナンボだと思います。

Q96 この質問に項目を追加するとすれば、どんな質問を加えたいですか?

「睡眠時にどんな夢を見ますか?」です。見る夢と創造性の関係が気になっています。色がカラーの人もいれば白黒の人もいるし、文字の夢や概念の夢を見る人もいるという話です。

 ちなみにわたしは「映画のような夢」を見ます。基本的にはカラー映像のような夢なのですが、カット割りがしっかりしていて、カメラワークやBGMがついてて、編集がちゃんとしてあって、おまけに上下に黒い帯がついているビスタサイズの夢なんです。毎日寝るのが楽しかったりします。

Q97 あなたが「この人の回答が見たい」と思う人を3人挙げてください

  • ネットの未来に一石を投じたであろうスーパーバイナリアンの金子勇さん
  • オタクな話をお聞きしたいので、同人プログラマーとして有名な山本博之さん
  • 女性でマジシャンなプログラマーとお聞きしている浜田玲子さん

Q98 未来の開発者たちに一言

  • ITを学ぶ学生の方へ

学生のうちに、一度は半田ごてを握っておいてください。

  • 10歳以下の子どもたちへ

コンセントに指突っ込んで感電しておいてください(編注:自己責任でお願いします)

Q99 今年1番のニュースは?

個人的な話ですが、未踏ユースでの「スーパークリエータ認定」でしょうか。そのほかは高専プログラミングコンテストの地元開催。半世紀に一度の奇跡的なめぐり会わせで、今年一番のビックプロジェクトでした。って本当に個人的なマイナーニュースばっかりですね。ごめんなさい!

Q100 自分が実際に会ったことがある人の中で、「この人に回答してほしい」という人は?

わたしが学生ということもありますので、次もできれば学生さんに。しかも、あえてWeb2.0系ではない方向にバトンを回してみたいと思います。ということで千葉大学の歴代最年少スーパークリエータ、上野康平君にお願いしましょう。

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