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「スモールスタート」したNGNを企業はどう使う?シンクタンクの見解(4/4 ページ)

NTT東西は3月末にNGNの商用サービスを開始した。皮肉交じりに「スモールスタート」ともいわれるが、今後企業はNGNをどのように使うのか。NRIの藤吉氏に話してもらう。

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NGN時代のユーザー企業のネットワーク戦略

 ユーザー企業にとって、NGNは真に「次世代」のネットワークだろうか? NTT東西のNGNに限らず、通信キャリア各社ともIPネットワークサービス(例えば、Bフレッツや広域イーサ)を提供中である。その結果、昨今では「IP電話」や「テレビ会議システム」の企業導入も増えている。ほとんどのユーザー企業にとって、NGNが登場したからといっても「(既存のサービスも含めて)さまざまなネットワークサービスが提供されており、ますますどれを選べばいいのか分かりづらい」「NGNの付加価値が見出せなければ、乗り換えるインセンティブが見当たらない」という状況になってしまう。

 しかしながら、NGNで提供される各種のITサービスは高い品質とセキュリティが確保されている。積極的に活用して、ITの「所有」から「利用」へのシフトを促し、サーバやストレージ、アプリケーションなどのITリソース(資源)の集約化を進めることで、競争力が高い組織体制に生まれ変わることができる。

 NGNを利用して、消費者向けに専用のサービスを提供することもできる。例えば相手の顔が見え、対面で接客しているような感覚で相談できるコールセンターサービスを提供して、顧客満足度の向上と関係強化に努めることも可能である。

 NTT東西のNGNをはじめとして、通信キャリアのNGNは始まったばかりである。ユーザー企業がNGNの本格利用を検討するかどうかは、通信キャリアのNGNへのコミットメントはもちろんのこと、ビジネスプラットフォームとしての要素を持っているかどうか、すなわちITサービス事業者のNGNへの参画やエンドユーザーである消費者のNGNの利用動向を注意深く見守る必要がある。

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