技術力で評価されてしかるべきエンジニアだが、それを明確に測るのは難しい。エンジニアが能力を持っているかについて、技術力以外の観点で判断されていることが、Tech総研の調査で明らかになった。エンジニアとエンジニア以外の職種に務める計200人にアンケートを実施した。
「出会ってからどの程度の接触期間で相手の仕事能力を判断しているか」という質問に対し、「会って数分話をして」仕事の能力を判断すると回答したエンジニアが約3割となった。「1回のミーティングで」(18%)を含めると、約半数が最初のやり取りで仕事の能力を判断していることが分かった。
では、初対面の人のどこを見て評価をしているのか。エンジニア、エンジニア以外の職種で回答に違いが見られたのは「話の内容」。エンジニアの30%が話の内容をチェックしているのに対し、エンジニア以外の人は15%にとどまった。「目線」「話し方」「髪型・服装」といった外見を見ているのは、エンジニア、エンジニア以外とも約6割となった。
「仕事ができなさそう」という初対面の印象は変わるのか。回答者の約6割が「変わらない」と回答とし、約2割は「さらに悪化した」と答えた。「印象が良くなった」と答えたエンジニアは12%、エンジニア以外では18%とわずかだった。最初に判断された仕事能力の印象はなかなか変わらないことが明らかになった。
「仕事ができない」と判断された点には、「目線を合わせているか」「相手の立場に立った話し方ができているか」「分かりやすい表現と論理的な回答をしているか」「身だしなみを意識しているか」「あいさつができているか」といった項目が挙がった。
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