新iPhoneで高まるスマートフォンのセキュリティ懸念:空港のX線検査箱に注意(2/2 ページ)
企業は、新しいiPhoneの登場に備えてスマートフォンのセキュリティ対策に力を入れる必要がありそうだ。
PCとは異なり、スマートフォンではこれまでマルウェアの発生はそれほど多くない。Yankee Groupのアナリスト、アンドリュー・ジェイクイス氏によると、スマートフォンのセキュリティの最大の脅威は、うっかりミスだという。
「携帯電話をタクシーや空港のX線検査箱の中に置き忘れるといったことが、最大のセキュリティリスクだ。企業が実施できる最善の対策は、携帯電話のデータをバックアップするか、サーバまたはデスクトップに同期化させることだ。紛失した携帯電話を使用不能にするリモートキルツールも備えておく必要がある」(同氏)
ジェイクイス氏によると、iPhone 3GのSDK(ソフトウェア開発キット)は、行儀の悪いネイティブソフトウェアの作成を容易にするのは間違いなさそうだ。しかしどちらかといえば、SDKにはデメリットよりもメリットの方が大きいという。アプリケーションはデジタル署名がなければ実行できず、バイナリに署名するのに必要な証明書はAppleが発行するからだ。
「Appleがこれをどのように適用するのか詳しいところはまだはっきりしないが、彼らが悪質なソフトウェアの実行を防止するのに必要なツールを用意するのは間違いなさそうだ。ソフトウェアが悪質であることが分かれば、Appleはさまざまな処置を講じるだろう。それがApp Storeを通じて入手可能なアプリケーションであれば、同社はそれをApp Storeのディレクトリから削除するだろう。また、アプリケーションに署名した開発者証明書を無効にすることもできる」とジェイクイス氏は語る。
「Appleは自社のストアで提供するアプリケーションを監視する必要がありそうだ。ただ、彼らがどれだけ積極的にそれに取り組むかは不明だ」(同氏)
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