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SaaS over NGNが中小企業IT化の鍵に中堅中小企業の経営基盤改革術(4/4 ページ)

SaaSは普及するか、課題は何かといった議論がされている。特に中小企業はNGNなどの新たなインフラとSaaSを上手に活用することでスムーズにIT化を図れる可能性がある。経産省なども後押ししている。

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経産省が推進するSaaSプラットフォーム事業

 経済産業省も中小企業向けSaaSプラットフォームのプロジェクトを進め、財務会計や給与計算やグループウエア、そして電子申請などができる環境を目指している。同様にNGNからアクセスできれば、その信頼性と利用用途は拡大していくのではないだろうか。海外のSaaS事業者であるセールスフォースだけでなく、日本のSaaS事業者が中小企業をリードすることも期待されるところである。

NGNの普及が決済事業市場に大きなビジネスチャンスを生む

 サイボウズ・メディアアンドテクノロジーが6月16日に発表した「ネット決済サービス実態調査 2008年度版」によると、NGNの進展が決済事業市場に大きなビジネスチャンスを生む可能性があるという。2007年度の決済サービスの市場規模は1880億円規模と推定されるが、既存のNTTのフレッツサービスがNGNへ完全移行する2012年度に3000億円に達する予測を立てている。SaaS利用において重要な決済サービス市場においてもNGNの役割は大きいといえる。

中小企業にとって重要なSaaSの共通プラットフォームと共通基盤

 SaaSとNGNの親和性は高く、新たな市場が創造されることが期待される。中小企業向けSaaSの共通プラットフォームで認証、課金、決済、請求など取引やコラボレーションの実現が望まれる。そうすれば、中小企業のIT投資に拍車がかかるとともに、異業種間連携が進み、中小企業の生産性向上に寄与していくことも十分に考えられる。

 第1回でNGNは2010年までに現在の光サービス提供エリアまで拡大する予定だが、それまでに中小企業が活用できるSaaSプラットフォーム及び認証基盤づくりが急がれるところである。

 今回、ユーザー側の視点でNGNの中小企業向けメリットを述べてきたが、NGNが普及すれば、中小企業もサービス側になることが可能になる。次回は中小企業の提供者側の視点やそのビジネスチャンスについて詳しく述べていきたい。

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著者プロフィール:林雅之 

ICTコンサルタント 中央省庁へのICTコンサルティング、情報通信政策や技術の調査・分析、プロトタイプ開発等に従事。部内のプロジェクト管理やナレッジマネジメント推進等の総括も兼務している。


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