NECがデータセンター向け局所冷却サービス 電力消費60%削減:マシンルームの常時監視も提供
IT機器の排熱を囲い、高温部分を冷却するシステムや、サーバルームを常時監視するサービスを提供する。
NECは7月10日、IT機器の空調設備や電源設備などの効率化を実現する「ITファシリティソリューションサービス」のサービスを拡充したと発表した。局所冷却装置を用いた「局所冷却ソリューション」、データセンターの温度や消費電力を絶えず測定する「モニタリングサービス」を新たに提供する。
局所冷却ソリューションは、米APCの局所冷却装置「InfraStruXure InRow」とNEC製のサーバ、ストレージを最適に組み合わせたもの。従来の空調方式と比較して、年間の電力消費量を最大60%削減できる。IT機器の排熱を囲い、囲った高温部分を集中冷却するシステムも採用しており、通常のInRowシステムと比べて年間14%の消費電力を減らせる。
モニタリングサービスは、センサーをネットワークに接続することで、24時間365日マシンルームの環境を監視するサービス。温度や湿度、電力を測定するセンサーをコンピュータラックに装備している。ホットスポットや電力供給異常の早期検知が可能となる。
ITファシリティソリューションサービスには、「電源バックアップソリューション」「地震対策ソリューション」「空調ソリューション」「セキュリティソリューション」「環境改善ソリューション」の5つがある。これらに2つのサービスを追加することで、ITプラットフォーム導入の企画、検討段階から設計・構築、設置、運用などの段階に応じたサービスを提供する。
APCの統合管理サービス「InfraStruXure Central」とNEC製品の統合運用管理ソフトウェア「WebSAM MCOperations」および統合プラットフォーム管理ソフトウェア「SigmaSystemCenter」を連携したサービスも開発し、2009年度に提供する予定という。
関連記事
- 従来機55%の省電力化、NECが最新サーバ「ECO CENTER」
最新のCPU、チップセットなど省電力部品を採用し、省スペースと軽量化も実現した省電力サーバをNECが発売した。 - NEC、データセンター向け2Wayラックサーバを発売
従来機と比べて最大40%の省電力化ができ、処理性能は約2.7倍に。NECはデータセンター向け2Wayラックサーバを発売した。 - NECがデータセンター省電力化サービス 省電力製品も組み込み
ITインフラを整備して省電力化とTCOを削減するサービスをNECが提供。同社の省電力サーバやマルチレイヤスイッチも組み込む。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.