電源とデータ保護にこだわった――デルが法人向けノートPCを刷新:最長19時間駆動も
デルは法人向けノートPCの新製品9機種を発表。モバイル環境における長時間駆動とデータ保護対策を重視したという。
デルは9月2日、法人向けノートPC「Latitude」の新製品7機種およびモバイルワークステーション「Precision」の新製品2機種を発表した。最長19時間駆動可能なモデルや重さ1キログラムを切るモバイルタイプなどを投入し、製品ラインアップを一新した。
Latitudeでは、筐体にマグネシウム合金フレームと金属ヒンジを採用し、堅牢性や長期利用に備えた耐性を向上。同社最軽量モデルとなる重さ997グラムの「E4200」のほか、9セルの大容量バッテリーにより最長19時間の連続駆動を実現した「E6400」などをラインアップする。新機能では、電源オフでもUSBポートから携帯電話などに給電ができる「USBパワーシェア」やID、パスワード、指紋認証、スマートカード認証などの情報を一元管理する「CONTROL VAULT」などを搭載する。
E4200および13.3型の「E4300」には、Windowsを起動せずにMicrosoft Outlookの電子メールやスケジュールなどの情報を閲覧できる「DELL Latitiude On」機能を搭載したモデル(11月以降発売)も用意する。また、E4200とE4300、14.1型の「E6400」、15型の「E6500」には、インテルの「Cetrino2 vPro」も選択できるようになっている。
Precisionでは、インテル「Core2 Extreme」プロセッサや最大8GバイトのRAMをサポートした15.4型の「M4400」、同社ワークステーション製品の最軽量モデルとなる重さ2.16キログラムの14.1型「M2400」をラインアップした。
新製品は、E6400など一部機種がすでに発売済み。E4200およびE4300は9月中旬の発売を予定し、想定価格は30万円台前半になる見込みだ。
ジム・メリット社長は、新製品について「Latitudeは1994年の販売開始以来、累計で5300万台を出荷している。わたしがデル入社以来10年間見てきた製品の中でも最も優れたものだ」とコメントした。クライアント・マーケティング本部の常松正樹ディレクターは、「新製品はバッテリー寿命と重さにこだわる国内ユーザーのニーズを強く反映した。われわれの国内法人ノートPC市場のシェアは4位だが、新製品でシェア拡大を狙う」と話した。
新製品の提供開始に合わせ、法人向けのサポートサービスも強化。バッテリー交換サービスやHDDのデータ復旧サービス、廃棄時のHDDのデータ破壊サービスを新たに始める。12月には、盗難などに遭ったPCの捜索と遠隔操作でデータを消去するサービスも予定する。このサービスは年末に投入予定のGPSモデルを対象に提供するもので、紛失したPCがインターネットなどに接続された場合にGPS情報をサービスセンターに通知する。センターではユーザー企業からの依頼を受けて、PCの位置を通知するほか、データを全面消去するという。
ゲストスピーカーとして登壇したマイクロソフトビジネスWindows本部の中川哲本部長は、「新製品はWindows Vistaの出荷から18カ月目というタイミングで登場した。Windows XPの企業導入が加速したのも出荷から18カ月目だ。Windows Vistaの企業導入は計画通りに進んでおり、新製品の発売でVistaの企業導入を加速させるだろう」とコメントした。
関連キーワード
Dell | Dell Latitude | ノートPC | 法人ビジネス | 最軽量 | Core 2 Extreme | データ保護 | データ復旧 | モバイルワークステーション
関連記事
- Dell、バッテリー駆動19時間のノートPC発表
Dellの新Latitudeは、バッテリー駆動時間が最大19時間のモデルや1キロを切る軽量モデル、耐久モデルなどをそろえている。 - デル、ストレージの中位機種「Dell|EMC CX4ファミリ」を発売
搭載できるHDD数が従来機種の2倍となったストレージの中位機種をデルが発売した。 - デル、仮想化事業を強化へ
デルは、仮想化ニーズに対応した新サーバやアセスメントサービスを発表した。 - 特集:モバイルから安全に企業ネットへ接続しよう――そのモバイルアクセス、安全ですか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.