「OpenOffice.org Base」はMicrosoft Accessの代わりにはならない:サポートが貧弱(2/2 ページ)
OpenOffice.org 3.0のデスクトップ用データベースアプリケーション「Base」は魅力的な新機能を備えるものの、Microsoft Accessと比べるとまだ見劣りがする。
Accessでよく使われるけれども、これまでBaseに欠落していたもう1つの機能がスイッチボード機能(フォームやリポートに対するメニュー風のフロントエンドを作成する機能)だ。これは、OpenOffice.org 3.0の拡張フレームワークを通じてBaseに搭載された。
OpenOffice.orgの拡張システムによって強化が図られたもう1つのBaseの機能が、リポートビルディングである。これまでBaseでは、ウィザードを通じて生成する比較的シンプルなリポートしか作成できなかった。しかしSun Microsystemsが提供した「Sun Report Builder」が追加されたことにより、Baseはかなり優れたリポートデザイン機能を備えるようになった。
Baseが企業の基本的なデータベース作成ニーズを十分に満たし、AccessやFileMakerといった成熟した製品を置き換えることができるかどうかは、個々の企業のニーズ次第である。
OpenOffice.org 3.0のほかのコンポーネントと同様、BaseはWindows、OS X、Linux、Sun Solarisの各OSに対応し、無償でダウンロードして使えるので、自社の環境で気楽に試すことができ、実際、試す価値はある。
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