ワコール、流通BMS対応の通信環境を構築:アパレル業界で進む基準対応
ワコールは流通BMS対応の通信環境を構築した。取引環境がブロードバンド化し、データの送受信速度が向上したという。
アパレルメーカー大手のワコールホールディングスは、流通業界の新たな電子データ交換(EDI)のガイドラインである流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)に対応したEDIシステムの通信環境を構築した。構築を担当したITホールディングスグループのTISとEDIソフトウェア販売のデータ・アプリケーション(DAL)が発表した。
ワコールは主要ブランドの1つである「ウイング」の基幹系業務システムを5月に刷新。これと同じシステムを使って、通信環境を流通BMSに対応させることに決めた。
2007年に対応方法の検討を開始し、通信環境構築のパートナー企業を選定。12月に流通BMSへの対応を開始した。ウイングブランドの取引をする通信環境のブロードバンド化が実現し、データの送受信速度が向上したという。
稼働環境は、ハードウェアが「HITACHI HA8000/130」「Sun Fire V240」、OSが「Windows Server 2003」「Solaris 9」、リレーショナルデータベース管理システムが「Oracle Database 10g Release 1(10.1.0)」、Webアプリケーションサーバが「Apache Tomcat(5.0.28)」。
流通BMSへの対応を支援したTISは、既存システムで利用しているDALのEDIパッケージ「ACMS」の拡張を提案。ワコールは、既存システムでACMSを利用しており、安定性や機能面を確認していたこと、TISが医療薬品卸売業大手のパルタックKSの流通BMS対応を支援するなど、対応実績が豊富に持っていたこと――などから、採用を決めた。
ワコールの執行役員で情報システム部部長を務める尾内啓男氏は「ウイングブランドの基幹系業務システムの稼働と同時に流通BMSに対応したことで、通信時間の大幅な短縮や業務の効率化が期待できる」と発表文内でコメントをしている。
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