Webサイトの表示時間が速いのは航空業界――ゴメス・コンサルティングが11月21日に発表した調査「業界別サイトパフォーマンス動向」で、Webサイトのパフォーマンスの実態が明らかになった。
同社は、5業界53企業を対象に、Webサイトの表示時間を測定した。平均の表示時間を業界別に見ると、航空8社が2.251秒でトップ。不動産17社が2.414秒、銀行14社が2.488秒と続いた。新聞5社(2.947秒)、証券9社(3.029秒)は上位3業界と開きが生じた。
表示時間が最も早かった企業を業界別に見ると、航空のスカイネットアジア航空が0.502秒、証券のカブドットコム証券が0.975秒と1秒を切った。以下、不動産のエイブルは1.287秒、銀行の住友信託銀行は1.441秒、新聞の読売新聞が1.989秒となった。
最も早い表示速度だったスカイネットアジア航空について、ゴメス・コンサルティングは「Flashファイルのダウンロードのみの時間を計測しており、ローディング時間を含んでいないことによる」と説明している。
一方、Webサイトの表示速度が遅くなる理由としては「サーバやネットワークのスペック、アプリケーションプログラムの複雑さ、1ページのバイト数やオブジェクト数、JavaScriptやCSSの処理の複雑さ」(ゴメス・コンサルティング)などが挙がるという。
同社は「画面の表示に1秒以上かかると、ユーザーは違和感を覚える。表示時間の悪化は離脱率の増加や再訪問率の低下につながり、サイトを運営する企業の収益にも悪影響を及ぼす」としている。
測定期間は10月13日〜11月9日。国内2カ所のデータセンターから外部のインターネット環境を通じて、企業のWebサイトのトップページの表示時間を計測した。ネットワーク接続環境は10Mbps。
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