Java EE 5対応「JBoss AS 5.0」がリリース
米Red Hat参加のJBossは、オープンソースのJavaアプリケーションサーバをリリースした。Java EE 5に対応し、さまざまなJBossプロジェクトを統合している。
米Red Hatが支援するJBoss.orgは米国時間の12月5日、オープンソースのJavaアプリケーションサーバの最新版「JBoss Application Server(AS) 5.0」をリリースした。「Java Platform, Enterprise Edition(Java EE)5」をサポートし、2年のベータ期間を経てのGA版(正式出荷版)となる。JBoss.orgのWebサイトからダウンロードできる。
Java EE 5に対応したJavaアプリケーションサーバ「JBoss JMX Microkernel」に代わり、POJO(Plain Old Java Object)を管理する軽量のコンテナ「JBoss Microcontainer」を土台とする。JBoss Microcontainerは、JBoss AOP(Aspect Oriented Programming)と統合することでJMX(Java Management Extensions)と連携できる。Webコンテナには「Apache Tomcat 6」ベースの「JBoss Web」を搭載し、拡張性などの性能を強化するという。設定は、Java EEに準じたスタンダードに加えて、Java EE 6の開発に合わせた試作段階のWeb configも用意している。
最新版では、ほかのJBossプロジェクトも統合した。「JBoss EJB3」の統合により。開発者はEJB APIではなくPOJOにフォーカスできる。初期設定のメッセージングプロバイダには、「JBoss MQ」を一新した「JBoss Messaging」を採用し、高性能なJMXを提供する。「JBossCache」では、通常のツリー構造ベースとPojoCacheの2種類を提供する。初期設定のトランザクションマネージャ「JBoss Transactions」では、標準技術を採用することで高い相互運用性を実現するという。
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